2017/12/12
待ったなし!サイバー攻撃対応の手法

情報通信研究機構(NICT)は7日、総務省と連携し、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会関連組織のセキュリティ担当者などを対象とした、高度な攻撃に対処可能な人材の育成を行う実践的サイバー演習「サイバーコロッセオ」を、2018年2月から実施すると発表した。サイバーセキュリティ能力を備えた人材を段階的・計画的に育成し、大会の適切な運営を確保することが目的。大会開催までの3年間を通して継続的なトレーニングを実施する。
NICTが石川県能美市の北陸StarBED(スターベッド)技術センターに設置する大規模高性能サーバー群(StarBED)を活用し、大会の公式サイト、大会運営システムなどネットワーク環境を忠実に再現した仮想のネットワーク環境を構築。この環境上で、大会時に想定されるサイバー攻撃を擬似的に発生させることができるようにする。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のセキュリティ担当者である演習受講者は、東京・千代田区大手町のコロッセオ演習会場(NICT イノベーションセンター)に集合し、仮想ネットワーク環境にリモート接続して演習を行う。実際の機器やソフトウェアの操作を行い本格的な攻防戦を繰り返すことにより、能力開発を着実に進めていく。攻防戦のほかにも、受講者の習熟度や担当業務の性質などに応じた多様な実践的トレーニング・プログラムを開発・実施していく。
トレーニングは東京2020大会開催までの3年間を通して継続的に実施する予定で、2018年2~3月は60人、同年9~10月は100人、2019年7~8月は140人、2020年5月の直前期は220人程度が参加を見込んでいる。回を経るごとにコンテンツを充実させていくとともに、参加人数についても段階的に規模を拡大していき、最終的には約220人のセキュリティ担当者を育成する。
■ニュースリリースはこちら
https://www.nict.go.jp/press/2017/12/07-1.html
(了)
リスク対策.com:横田 和子
- keyword
- サイバーセキュリティ
- 東京2020オリンピック
- 東京2020パラリンピック
- 東京五輪
待ったなし!サイバー攻撃対応の手法の他の記事
おすすめ記事
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/09/16
-
-
ラストワンマイル問題をドローンで解決へBCPの開拓領域に挑む
2025年4月、全国の医療・福祉施設を中心に給食サービスを展開する富士産業株式会社(東京都港区)が、被災地における「ラストワンマイル問題」の解消に向けドローン活用の取り組みを始めた。「食事」は生命活動のインフラであり、非常時においてはより一層重要性が高まる。
2025/09/15
-
-
機能する災害対応の仕組みと態勢を人中心に探究
防災・BCP教育やコンサルティングを行うベンチャー企業のYTCらぼ。NTTグループで企業の災害対応リーダーの育成に携わってきた藤田幸憲氏が独立、起業しました。人と組織をゆるやかにつなげ、互いの情報や知見を共有しながら、いざというとき機能する災害対応態勢を探究する同社の理念、目指すゴールイメージを聞きました。
2025/09/14
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/09/05
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方