アメリカと中国の対立が深まっている。台湾をめぐる米中の対立は、武力行為にも発展しそうな危険性をはらむ。ロイター通信は1月28日、中国国防省が「台湾海峡における最近の軍事活動について、外国勢力による干渉や台湾独立を支持する勢力による挑発への対応であり、(台湾)独立は戦争を意味する」と表明したと報じた。さらに1日には中国の高官がアメリカに対して「新疆ウイグル自治区などの問題で干渉すれば、米中の協力に影響を及ぼすおそれがある」とけん制。これについてアメリカ国務省のプライス報道官が「中国政府には台湾に対する軍事、外交、経済的圧力をやめるよう求める」と応じるなど、緊張はさらに高まりつつある。米国のシンクタンクCouncil on Foreign Relations(CFR)は今年、台湾問題における米中の対立を世界の潜在的な紛争リスクの最高レベルとして特定した。海外に進出する企業はどのように備えていけばいいのか。