2018/02/20
ニュープロダクツ
情報ネットワークシステムの構築やメンテナンスを手掛ける南海電設(東京都中央区)は、気象庁のアメダス観測網では把握しきれない 局所的な気象変化をリアルタイムに把握でき水害予測・警報などに役立てる超高密度気象観測・情報提供サービス「POTEKA(ポテカ)」を提供している。
近年突風・竜巻・ゲリラ豪雨など異常気象変化による浸水や土砂崩れなど災害が増えている。 数キロメートルの範囲で局所・突発的に起きる気象変化ため、従来の広い間隔の観測地点で得られる観測データではとらえられず、地方自治体では住民への警報通知や避難指示が遅れてしまうなど課題がある。
同サービスでは気象計ユニットをピンポイントで配置することで、局所的な突風・竜巻・ゲリラ豪雨など災害につながる気象変化の予兆をすばやく検知し、関係者に予測通知する。気象計と配信システムは明星電気が開発。2015年5月から南海電設などがサービス提供を開始しており、これまで地方自治体を中心に約500の団体・企業が導入している。
システムを構成する気象計測ユニットは1m四方に 気温、気圧、湿度、日射、風向風速、感雨、雨量の7つの気象計を集約。太陽電池も搭載し電源不要で自立駆動する。観測データを1分ごとに取得し、携帯電話回線の通信機を通じてサーバで受信し、専用のサイトやスマホアプリで11種類の気象データと雨雲レーダーの情報としてリアルタイムで表示できる。
急激な気象変化が起きたときには6種類のアラートをメールやスマホアプリに配信。専用サイトにもアイコン表示する。例えば土砂災害の危険性を知らせる「降水強度(50mm/h以上)」「1時間雨量(20mm/h)」「連続雨量(50mm以上)」、ゲリラ豪雨や竜巻の前兆となる「強風(15m/s以上)」「気象急変(気温・湿度・気圧・風速など急変化を総合評価)」、また熱中症対策として「暑さ指数(28℃、31℃)」。このほか要望に応じてアラートの閾値や数も設定できる。
気象計から取得した観測データは専用サイトやスマホアプリでアクセスすれば誰でも無料で閲覧できるため、導入企業の現場社員や、自治体の市民向けのサービスとしても活用できる。また過去の観測データもデータベース化され、ウェブ上でグラフや表で閲覧・出力可能。災害時のデータ解析をもとに今後の災害対策として利用できる。
システムは年定額の使用料制。1ユニットの設置・管理・保守・更新にかかる費用は無料。利用料は要問合せ。
■誰でも利用できる「POTEKA NET」のサイトはこちら
http://www.potekanet.com/
■南海電設の公式サイトはこちら
https://www.nankai-densetsu.co.jp/
(了)
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com:峰田 慎二
(2018年3月22日、一部表現訂正)
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