2018/03/12
防災・危機管理ニュース
東京都千代田区は9日、帰宅困難者防災訓練を実施した。現在区内4カ所に各地の町会や民間企業でつくる自主組織「地域協力会」が活動しており、訓練当日は地域協力会のリーダーシップのもと、被災者自身が協力し一時滞在施設の設営・運営をおこなう「協助」の試みが行われた。
昼間人口が1490万人にのぼる東京都。また勤務地と居住地が離れている特徴もあり、首都直下型地震が起きた際、都内全体で約517万人の帰宅困難者が発生すると試算されている。都では地域や民間企業からも協力を得るため、2013年4月には都内企業に従業員が事務所待機に必要な3日分の備蓄品を備えることを義務化する条例を施行したほか、発災時に事務所拠点を持たずに滞留する人や観光客などを会議室や玄関ホールなどで受入れる一時滞在施設として提供してもらえる企業を募集している。
東京都の中で港区に次いで全国2番目に昼間人口が多い千代田区でも、首都直下型地震では最大約50万人の帰宅困難者が出ることを想定し、1995年の阪神・淡路大震災の教訓を得て2002年から防災訓練とあわせて「帰宅困難者防災訓練」を実施しており、今年が17回目となる。とくに千代田区では独自の対応策として、地域(町会)および地域事業所で構成する自主防災組織「帰宅困難者対策地域協力会」の設置を進めており、現在4つの地域協会が活動している。
今回の訓練当日は、午前10時に震度6の地震が発生したと想定して、
協力会のひとつ、「四ツ谷駅周辺地区帰宅困難者対策地域協力会」では、帰宅困難者で駅構内が混乱するのを避けるために設置された「災害時退避場所」から、外部受け入れ準備のある最寄りの商業・オフィス・ホテルの複合施設、東京ガーデンテラス紀尾井町(管理運営:西武プロパティーズ)に待機する一連の流れを訓練した。地域の住民や企業に勤める従業員約70人が参加した。
貸会議室では、協力会メンバーの誘導のもと、
地域協力会会長のセブン‐イレブン・ジャパン・堂本敏雄氏は「これまで帰宅困難者対応訓練訓練といっても、参加者があらかじめ準備された施設に誘導され、備蓄品を配布して解散という訓練が多かった。今回の訓練は、自分たちが汗をかいてやろうという協助のスタイルに踏み込んだ。皆の意見を柔軟に取り入れ、新たなモデルとして発展させていきたい」と話した。
(了)
リスク対策.com:峰田 慎二
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