2021/08/06
危機管理担当者が最低限知っておきたい気象の知識
②情報の更新を可視化する例や図を取り入れる例
メッセージの改善に向けた2つ目の参考例は、オランダで河川の氾濫が見込まれたときに地域の防災当局から出された情報です。次の図はそのメッセージが掲載されたホームページのスクリーンショットです。注目点は各情報の発表時刻が分かりやすく表示される点と、地図が使われている点です。

予報や状況は刻一刻と変わるので、情報の発表時間が分かりやすい形で表示されるとその変化を含めて受け手側が動きを追いやすくなります。また、図を適宜利用することで言葉によって説明するよりも理解が進みます。
社内のシステムや一斉のメールなどを使って注意喚起を行う場合には、以下の例のように図も利用して注意喚起を行うことができるようになるのが理想的です。河川氾濫が発生しそうな予測があるのであれば、指定河川洪水予報の中の水位の予測とハザードマップの浸水想定を組み合わせて従業員に見せていくだけでも、この先何が起こる可能性があるのかを端的に伝えることができるでしょう。

危機管理担当者が最低限知っておきたい気象の知識の他の記事
おすすめ記事
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/05/05
-
企業理念やビジョンと一致させ、意欲を高める人を成長させる教育「70:20:10の法則」
新入社員研修をはじめ、企業内で実施されている教育や研修は全社員向けや担当者向けなど多岐にわたる。企業内の人材育成の支援や階層別研修などを行う三菱UFJリサーチ&コンサルティングの有馬祥子氏が指摘するのは企業理念やビジョンと一致させる重要性だ。マネジメント能力の獲得や具体的なスキル習得、新たな社会ニーズ変化への適応がメインの社内教育で、その必要性はなかなかイメージできない。なぜ、教育や研修において企業理念やビジョンが重要なのか、有馬氏に聞いた。
2025/05/02
-
-
備蓄燃料のシェアリングサービスを本格化
飲料水や食料は備蓄が進み、災害時に比較的早く支援の手が入るようになりました。しかし電気はどうでしょうか。特に中堅・中小企業はコストや場所の制約から、非常用電源・燃料の備蓄が難しい状況にあります。防災・BCPトータル支援のレジリエンスラボは2025年度、非常用発電機の燃料を企業間で補い合う備蓄シェアリングサービスを本格化します。
2025/04/27
-
自社の危機管理の進捗管理表を公開
食品スーパーの西友では、危機管理の進捗を独自に制作したテンプレートで管理している。人事総務本部 リスク・コンプライアンス部リスクマネジメントダイレクターの村上邦彦氏らが中心となってつくったもので、現状の危機管理上の課題に対して、いつまでに誰が何をするのか、どこまで進んだのかが一目で確認できる。
2025/04/24
-
-
常識をくつがえす山火事世界各地で増える森林火災
2025年、日本各地で発生した大規模な山火事は、これまでの常識をくつがえした。山火事に詳しい日本大学の串田圭司教授は「かつてないほどの面積が燃え、被害が拡大した」と語る。なぜ、山火事は広がったのだろうか。
2025/04/23
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方