プレス工業が開発した「地震シェルター」は、地震発生時にとっさの避難が難しい工場などにおいて緊急避難場所として周辺の人々の命を守る。最大200トンの静荷重に耐えることができ、同社の解析シミュレーションでは10mの高さから300㎏のH鋼が落下しても生存空間の確保ができることが確認されているという。工場、倉庫などでの利用を見込む。

これまでの導入事例としては、新耐震基準を満たしていない工場施設などが多く、耐震工事までの応急措置として「防災シェルター」を取り入れているという。

同社はトラックや建設機材などの部品製造を主に手掛けており、パイプ状の鋼材を特殊な形状の鋼管に加工する技術に優れている。今回の地震シェルターも、油圧ショベルの運転席の製造技術を活用した。価格は24人収容タイプ(長さ約3m、幅2m、高さ約2m)が160万円、16人収容タイプ(長さ約2m、幅約2m、高さ約2m)が125万円。広さは避難人数に応じて変更可能。オプションとして緊急地震速報装置を取り付けることもできる。

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