食品業界で国内初

 日本コーンスターチ株式会社(東京都港区)は9月18日、食品業界として国内で初めて事業継続マネジメントシステム(BCMS)の国際規格であるISO22301の認証を取得した。認証機関はBSIジャパン。

 ISO22301の認証については、国内では今年8月から一般財団法人日本情報経済社会推進協会(以下JIPDEC)が認定制度をスタートさせている。

日本コーンスターチでは、4年前に約16億円をかけて、建屋(大成建設株式会社)、地盤(鹿島建設株式会社の子会社であるケミカルグラウト株式会社)、機械設備(東海プラントエンジニアリング株式会社)について東海・東南海地震(M8.1)を想定した耐震工事を実施するなど東日本大震災前から災害対策に力を入れている。自社で用水、電気、蒸気の生産(自家発電設備、井戸を保持)を行っているほか、常時工場を稼働させるために必要な重油、化学品などを備蓄し、更に防潮堤完備による津波対策にも取り組んできた。

ISO22301の今後の活用について同社では、「認証取得が目的でなく、実際に有事の際に活用できるBCMS(事業継続マネジメントシステム)の構築が重要と考えている。むしろこれからがスタートであると考え、ISO22301の認証取得に満足することなく、今後もPDCAサイクルを回していくことで、実際に有事の際に活用できる、よりよいBCMS(事業継続マネジメントシステム)を構築していく。実際の地震を想定した演習も、積極的に行っていく」としている。