既存の一般業務用無線による通信網と携帯回線対応の新製品を組み合わせて効率良く広範囲をカバーできる

アイコムは、携帯電話の高速通信規格(LTE)と一般業務用無線の2つの通信方式を搭載した新たなハイブリッドIPトランシーバーを販売する。一般業務用無線機とIP無線機の機能を持たせながら、本来異なる内部部品を共通化するなどして、手のひらサイズの小型化に成功したもの。VHF帯の周波数に対応する「IP700SV」と、UHF帯に対応する「IP700SU」の2機種を展開する。

LTE回線の通信に必要なSIMカードをキャリア別に2枚挿せる「デュアルSIM」に対応し、官公庁やインフラ企業が求める冗長性を確保。キャリアは、auとNTTドコモに対応する。また、携帯回線と一般業務用無線を同時使用する「デュアルモード」機能を搭載しており、近距離間の通信は無線による直接通話、遠距離間や機器同士の電波が届かない入り組んだ場所では携帯回線と、2つの通信方式を同時に使って通話できる。

新製品同士だけでなく、一般業務用無線機や、同社製のIPトランシーバーであればどの機種とも通信可能。PTTボタン(送信ボタン)を押し分けることで、通話するグループを変える機能も備える。多様な通信機器をシームレスに接続する同社の通信拡張ユニット「RoIPゲートウェイVE-PG4」を導入することで、IPトランシーバー、デジタル簡易無線、特定小電力トランシーバー、衛星通信トランシーバー、W-LANトランシーバーといった、各種無線機とも通話可能になる。

そのほか、同製品では、筐体の骨格として強度や防水性を備えた「樹脂ハイブリッドシャーシ」を採用。これにより、一般業務用無線機とデュアルSIM対応のIP無線機の機能を1つの筐体に収めながら小型化することに成功した。

新製品(両機種)のサイズは、約140×61×42ミリメートル。重量は約320グラム。希望小売価格はオープン価格。別途、月額定額の通信料がかかる。

■プレスリリース

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リスク対策.com 編集部