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「海外拠点の運営にかかるリスク」が優先すべきリスクで29%とはじめて1位となった(表1)。海外の拠点をリスクマネジメント対象にしている企業に注視すると、「適切に構築されている」は27%で「適切に構築されているとはいえない」が69%を占めたことから(図3-2)、海外拠点に対する高い問題意識が明らかになった。前出のリスクマネジメント体制の構築状況(図2-3)で「適切に構築されているとはいえない」が10%増加したため、多くの企業が海外拠点をリスクマネジメントを対象としている一方で、体制の構築が伴っていない構図が浮かび上がった。また、企業の規模に関わらず「子会社ガバナンスに係るリスク」の上昇も目立つことから(表1)、同研究所では、事業拡大により増加する拠点でのリスクマネジメントがますます重要になってきたと分析している。