2025/02/18
防災・危機管理ニュース
政府は18日の閣議で、エネルギー政策の中長期的な指針となる新たな「エネルギー基本計画」を閣議決定した。データセンターの新増設に伴う電力需要の急増に備え、二酸化炭素(CO2)を排出しない原発を「最大限活用する」方針を明記し、東日本大震災後の政策を転換。2040年度の発電量に占める再生可能エネルギーの割合を4~5割程度に引き上げる目標も設定した。
計画の改定は約3年ぶり。事前の意見公募では過去最多の4万件超の意見が届いた。結果を踏まえ、原発の安全性に対する懸念の声を「真摯(しんし)に受け止める必要がある」との文言を追加したが、骨格部分は原案の内容を維持した。武藤容治経済産業相は閣議後の記者会見で、「不安を払拭できるように、なぜ原子力が必要なのかを含め、丁寧に説明していきたい」と述べた。
40年度の再エネ比率は、23年度実績の22.9%から2倍前後を目指すことになる。原発は、建設中を含む36基のほぼすべての稼働を前提に、2割程度とした。過去の計画に記載してきた「可能な限り依存度を低減する」との文言を消し、再稼働と建て替えの推進を打ち出した。火力発電は現状の約7割から3~4割程度に縮小する。
〔写真説明〕中国電力島根原発2号機の原子炉への核燃料搬入作業=2024年11月、松江市
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
月刊BCPリーダーズ2025年上半期事例集【永久保存版】
リスク対策.comは「月刊BCPリーダーズダイジェスト2025年上半期事例集」を発行しました。防災・BCP、リスクマネジメントに取り組む12社の事例を紹介しています。危機管理の実践イメージをつかむため、また昨今のリスク対策の動向をつかむための情報源としてお役立てください。
2025/10/24
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/10/21
-
「防災といえば応用地質」。リスクを可視化し災害に強い社会に貢献
地盤調査最大手の応用地質は、創業以来のミッションに位置付けてきた自然災害の軽減に向けてビジネス領域を拡大。保有するデータと専門知見にデジタル技術を組み合わせ、災害リスクを可視化して防災・BCPのあらゆる領域・フェーズをサポートします。天野洋文社長に今後の事業戦略を聞きました。
2025/10/20
-
-
-
走行データの活用で社用車をより安全に効率よく
スマートドライブは、自動車のセンサーやカメラのデータを収集・分析するオープンなプラットフォームを提供。移動の効率と安全の向上に資するサービスとして導入実績を伸ばしています。目指すのは移動の「負」がなくなる社会。代表取締役の北川烈氏に、事業概要と今後の展開を聞きました。
2025/10/14
-
-






※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方