【ニューデリー時事】パキスタン軍は3日、射程450キロの地対地ミサイル「アブダリ」の発射訓練に成功したと発表した。インドは北部パハルガムで4月22日に起きたテロの背後にパキスタン政府がいると断定。近く報復するとの見方がある。訓練はインドへのけん制とみられる。
 パキスタンはここ数日、攻撃に即応するため、複数の軍事演習を実施している。同国のアフマド国連大使は2日、国連本部での記者会見で「インドからの差し迫った脅威を示す情報がある」と言及。その上で「エスカレーションは望まない」と述べ、テロの真相究明のため、国際社会に中立的な調査を行うよう改めて求めた。
 一方、インドは、パキスタン原産あるいは同国を経由した物品の輸入を禁じる通知を2日付で出した。4月24日にパキスタンがインドとの全貿易を停止したことを受けた対応で、「国の安全保障や公共の利益のため」と説明。武装集団が観光客らを銃撃し、26人が死亡したテロをきっかけに対抗措置の応酬が続いている。 
〔写真説明〕3日、インド北部アムリツァルから約35キロ離れたパキスタンとの国境検問所の警戒に当たるインドの警備隊員(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)