兵庫県は20日、阪神大震災から30年の節目に合わせ、被災地の知事らを招き、災害復興の在り方を議論する「創造的復興サミット」を神戸市で開いた。災害前よりも良い社会の実現を目指す「創造的復興」の理念の発信を柱とした「ひょうご宣言」を採択。災害の経験や教訓を次世代に継承する重要性を訴えた。
 宣言は、復興に向け「何より大事なのはコミュニティーの絆だ」と明記。被災自治体には、地域の特性や資源を生かし新たな価値を創造することが求められるとした。
 斎藤元彦知事は記者会見で「コミュニティー維持への支援が一番大事であることが共有できた」と会議を振り返った。
 会議では、東日本大震災や熊本地震などの被災地での復興の取り組みを紹介。石川県の馳浩知事は、能登半島地震を踏まえ、被災者の孤立対策の重要性を強調した。会議には熊本県の木村敬知事や神戸市の久元喜造市長らも出席した。 
〔写真説明〕「ひょうご宣言」を発表する斎藤元彦兵庫県知事(前列右から2人目)、久元喜造神戸市長(同3人目)、木村敬熊本県知事(同右端)=20日午後、神戸市

(ニュース提供元:時事通信社)