組織力の向上を阻む古くて新しいリスク
第16回:社内コミュニケーションのトラブル防止を考える
本田 茂樹
現在の三井住友海上火災保険株式会社に入社、その後、出向先であるMS&ADインターリスク総研株式会社での勤務を経て、現職。企業や組織を対象として、リスクマネジメントおよび危機管理に関するコンサルティング、執筆活動を続ける一方で、全国での講演活動も行っている。これまで、信州大学特任教授として教鞭をとるとともに、日本経済団体連合会・社会基盤強化委員会企画部会委員を務めてきた。
2026/02/03
これだけは社員に伝えておきたいリスク対策
本田 茂樹
現在の三井住友海上火災保険株式会社に入社、その後、出向先であるMS&ADインターリスク総研株式会社での勤務を経て、現職。企業や組織を対象として、リスクマネジメントおよび危機管理に関するコンサルティング、執筆活動を続ける一方で、全国での講演活動も行っている。これまで、信州大学特任教授として教鞭をとるとともに、日本経済団体連合会・社会基盤強化委員会企画部会委員を務めてきた。
日々の業務を円滑に進め、企業としての力を発揮するためには、ていねいなコミュニケーションが必須です。しかし、職場での小さな行き違いや誤解が原因でトラブルが発生していることも多いようです。
それぞれの従業員がちょっとした声掛けや確認をすることで、社内コミュニケーションの水準が向上します。今回は、社内コミュニケーションのトラブル防止を考えます。
依頼事項がある場合に、期限や数量を示す必要があるときは、具体的に示すことが必要です。他の部や課に対して依頼するのであれば、期限や数量はあいまいな表現にはならないと思いますが、課内やチーム内では起こりがちですから注意しましょう。
「この資料の作成は、できるだけ早くお願いします」というあいまいな言い方では、資料の完成が今日中なのか、それとも今週中なのか依頼された従業員の判断次第で変わってしまいます。また、依頼した側が「あの資料、できた?」と尋ねようものなら「あの資料、そんなに急いでいるなら、ちゃんと言ってよね」と、逆に攻められかねません。
例えば、「なるべく早く」ではなく「今週木曜日の午前中に仕上げてください」と具体的に伝えるとよいでしょう。そこで「木曜日中に」と依頼すると、相手によっては木曜日の夕方まででよいと勝手に判断してしまう可能性もあり得ます。
メールを発信した従業員は、相手にちゃんと届いたか、そして読んでもらえたか、さらにはその反応を気にしています。ところが、メールを受け取った従業員は、他の業務をしている、これから会議がある、あるいは外出中などの理由で、すぐに返信するとは限りません。
そこで、すぐに対応ができない場合は「後ほど返信します」、あるいは「今日中に確認します」などの簡単なメールを送ることよって、自分が受信したことを伝えられます。さらに、返信が遅れそうな場合は、おおよその返信のタイミングを伝えると相手が安心します。
受信したメールを放置すると、相手の不安が不信感につながることも考えられます。
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