消防隊員の殉職があり、今後の改善を本気で取り組まないといけない(写真はイメージです)

22日に秋田県能代市の木造密集地域で発生した、築50年以上経った木造店舗兼住宅火災における消防士2名の殉職事故は大変残念なニュースであり、深く胸が痛む。ご遺族に哀悼の意を表するとともに、ご冥福をお祈り申し上げたい。

亡くなったお二人のご両親や御家族、周囲の大切な人々、職場の同僚や一緒に現場活動していた方々の二度と二人の命を取り戻すことが出来ない悲しみや無念さは計り知れず、このニュースを受けた全国の消防職員も殉職されたお二人のご冥福を心から祈っていると思う。

特に現場の上司の方々においては、御家族のもとへ元気な姿で帰宅させることが出来ず、本当に深く悔しい思いをされていることに違いない。

●YouTubeのニュース映像
https://goo.gl/5Yv4Sb

【報ステ】全国で火災相次ぐ 秋田で消防士2人死亡(19/01/22、出典:YouTube)

この殉職事故を受けて、総務省消防庁で「秋田県能代市木造火災を踏まえた消防活動及び殉職防止のあり方に関する検討会」のような題名で「在り方検討会」が開かれるかもしれない。しかし、本気で消防現場の改善を行い確実に現場に反映させるには、今までのように形や体裁を整える人選ではなく、消防現場活動を既存の装備や広域化体制、少人数運用などの現行の消防事情に合わせて、消防現場で10年以上、現場経験のある消防活動に詳しい人、現役の消防職員たち100%で固めた人選の元に検討会を行うべきではないかと思う。

大変、失礼で申し訳ないと思うが、過去の消防活動の在り方検討会において、火災防御活動の経験が無い大学教授の方々の意見や、現場を離れて数年経っている幹部の立場はわかるが、過去の検討会の内容を見せていただいてもオンライン上で過去の大火における消防活動等、調べればわかる内容がほとんどなものや的外れの意見や議論、総論的な内容で改善に繋がりそうもない内容も多いため、特に今回の場合は人選されるべきではないのではと思われる。

また、過去の在り方検討会のPDFファイルを見ていると人選されて遠くから来ているにもかかわらず、一言も発言機会が無かった消防幹部数名や消防現場に詳しい現職職員も多く、最初から結論を定めておくような、出来レース的な進行内容にも捉えられる。