2019/03/13
ワールド ファイアーファイターズ:世界の消防新事情
消防情報の共有進めよう
先日、消防大学校で昼食を取った際、所属消防本部の現状と課題について、数名の聴講生と話した。そのなかで誰もが口にしていたのが、「いずれは自分たちの課題となるだろうが、毎年の消防当局側の予算獲得の準備や工夫、議会での説明やプレゼン技量の不足、消防予算委員会メンバー議員への説得や交渉がうまくないところをどのように改善できるだろうか?」ということであった。企画提案研修も行われているようだが、研修を1回受けたところでうまくできるようになるものではないことも自覚されていたようだった。
もし、予算獲得がうまくいかなければ、計画していた予算を減らされることになり、不十分な配備を自ら負担する職員の負荷増大、装備のメンテナンス不足、職員への教養研修・訓練の不足、社会認識の遅れが進んでいくかもしれない。
改善されない組織体制が続けば、旧体質がはびこる。部下からハラスメントと受け取られてもおかしくない言動がなくならない。そうなれば、消防に対する強い思いを持てない職員は増加し、真剣に業務に取り組めない職員が多くなる。消防業務に対しての魅力が低下している一因には、こうした負の連鎖も影響していると全国各地で耳にする。
カナダでは、地域における小規模消防本部のさまざまな消防事情や組織の課題、火災をニュースとして取り上げて、具体的な内容や課題、手法、使用した装備などを紹介、住民に協力を呼びかけている。その取り組みは大変参考になる。このような消防専門番組が日本にあってもいいかもしれない。
■Fire Fighting in Canada This Week
https://www.youtube.com/user/firefightingincanada/videos
Fire Fighting in Canada This Week - March 1, 2019(出典:YouTube)
今年度、日本の消防本部の約4割を占める「人口5万人未満の小規模消防本部」において、消防署と併設する役場職員の7割が消防団員であることや、その5割には上級救命講習を受けて准救急隊員を数名程度増やす計画があることなど、さまざまな取り組みを知ることができた。
来月からもいくつかの消防本部で、消防組織の7Sに関する研修を行うが、それぞれの課題や改善手法を具体的に共有したり、相互にアドバイスできたりするようなネットワーク作りが必要だと思う。
消防組織の7Sなど「消防組織改善研修」をご希望の消防学校、消防本部のご担当者様は、下記までご連絡いただけましたら下記メールにて参考資料をお送りいたします。
(了)
一般社団法人 日本防災教育訓練センター
https://irescue.jp
info@irescue.jp
- keyword
- ワールドファイアーファイターズ
- 消防
ワールド ファイアーファイターズ:世界の消防新事情の他の記事
おすすめ記事
-
海外危機管理マニュアルの作成が急務
海外に社員を送り出す企業にとって、緊急事態が発生した際の対応体制は必須。どんなに現地に慣れたベテランでも、自分の身を守り切れない事態は起き得ます。ましてや現在は安全保障上の国家対立が深まり、東アジアの緊張も高まっている時代。海外危機管理サービスを手がける安全サポートの有坂錬成代表取締役に、海外進出企業が取り組むべき対策を聞きました。
2026/02/05
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/02/05
-
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/02/03
-
-
-
発災後をリアルに想定した大規模訓練に学ぶ
2026年1月14日、横浜市庁舎10階の災害対策本部運営室で、九都県市合同による大規模な図上訓練が行われた。市職員に加え、警察、自衛隊、海上保安庁、医療従事者、ライフライン事業者などが一堂に会し、市災害対策本部運営をシミュレーションした。
2026/01/26
-
-








※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方