危険な細菌がうようよ

こちらは西日本豪雨の際に、広島県のHPに公開された水害作業時の注意点です。

普段は土の中など空気に触れない場所にいる破傷風菌が、水害時、掘り返された泥水などからでてくる可能性があり、傷口から感染する事があります。また、普段から水辺には多くいるレジオネラ属菌が、水害時拡散され、土ほこりや水の飛沫となって吸い込むだけで感染することもあります。

■参考:国立感染症研究所「被災地におけるレジオネラ症について」
http://idsc.nih.go.jp/earthquake2011/RiskAssessment/20110325rejionera.html

必要がなければ災害対策上の放水等には近づかないようにしましょう。土壌や腐葉土からの感染予防、エアロゾルの発生する作業時には、マスクの着用が予防に有効です(5,6,7)。

また、国立感染症研究所 感染症疫学センターは、平成30年7月豪雨(西日本豪雨)に関する感染症関連情報として、災害そのものに起因する感染症の例を挙げ、破傷風、レジオネラ菌の他に、レプトスピラ症についても注意を呼びかけています。

■NIDD 国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/id/2457-disaster/h30-7/idsc/8160-typhoon1807-20180710.html

病原性レプトスピラは、ネズミなど、野生動物が保菌しており、日本も含め世界中の洪水後に感染例があります。

さらに、上記、厚生労働省の「清掃作業をされる方へ」というPDFでは、土ほこりの結膜炎対策として、マスクだけではなくゴーグル着用を呼びかけています。

子どもたちがゴーグルまでつけて清掃活動をしているのは、さすがに見た事がありません。そればかりか、半袖・半ズボンというだけでなく、ゴム手袋やマスクすらないものもありました。あまりにも感染症に対して無頓着に思えます。