2016/09/27
誌面情報 vol56
風評被害対策で重要だと感じたのはマスコミとの付き合い方です。先ほど話しました小谷村はマスコミを完全にシャットアウトしました。被害のあった家屋も見せず、役場の人たちも地震のインタビューになるべく答えないようにしていたそうです。そのためか被害があったことを知らない人たちもいました。そうすると風評被害は抑えられたのかもしれませんが、協力者も少なくなったような気もします。
対して白馬村はマスコミを抑えられなかったというのもありますが、真摯に対応していたように思います。スキー場の話では、「(地震に関する)インタビューにも答えるし、スキー場の中をどれだけ報道してもらっても構わないけど、オープンしたときには取材に来てほしい」と伝えたら、100%取材に来てくれたようです。マスコミとの付き合い方もとても重要なのだと改めて感じました。
当たり前ですが組織が多くなると動きが鈍くなります。長野県と3市村とスキー場でお金を出し合ったときに、我々は3日で情報を取りに来る人がいなくなるのをわかっていましたのでどんどん発信したかったのですが、やはり調整に時間がかかりました。結局、一番初めにその共同体で実現できたのは12月に入ってからでした。ですから、避難訓練やリスク対策をするときに、風評被害の対策訓練も行うべきではないかと感じています。
白馬はスノーリゾートなのでプロスノーボーダーやプロスキーヤーが住んでいて、そういった方と雑誌社のつながりから連絡がきて「○○というライターから連絡が入って、白馬のことを雑誌で取り上げてくれと言われた」と特集ページを掲載していただいたり、無償でやってもらうこともありました。
良い風評、悪い風評があると思いますが、情報の良い面は伸ばして悪い面は最低限に抑える。これからも励んでいきたいと思います。
(了)
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