隣の家の瓦屋根が飛んできて、壁に多くの穴が開いた南房総市の民間企業

2019年9月9日未明に千葉県に上陸した台風15号は、千葉市で最大瞬間風速で秒速57.5 メートルを記録し、大きな被害をもたらした。特に、その後の停電、断水などにより市民生活に大きな支障を来たしている。被災された皆さまには、心からお見舞いを申し上げたい。

被災者見守り、相談支援事業

避難生活で特に厳しいのは高齢者をはじめとする要配慮者である。この事業は、(1)被災自治体が実施する応急仮設住宅などに入居する被災者に対する見守り・相談支援事業について、その取り組みを支援する(2)特に高齢者をはじめとする在宅被災者に対して、個別訪問等による早期の現状把握を行うなどによって支援の届かない被災者をつくらない取り組みを集中的に実施するものである。

具体的には、県および市町村の社協に「地域支えあいセンター」などの拠点を設置し、「生活支援相談員」を配置し、被災者の見守りや生活上の相談に応じている。

東日本大震災から始まり、熊本地震、西日本豪雨災害時にも被災各地で地域支えあいセンターが設置され、現在も活動を継続している。私も、経口補水液などの支援物資を持参して、何日間か仮設住宅を訪問させていただいた。

なお、西日本豪雨災害においては本事業に要する経費は、2018年度一般会計予備費において3.6億円を支出し、対応することが2018年8月3日に閣議決定された(参考:全社協アクションリポート第132号2018年11月1日、https://www.shakyo.or.jp/news/2018/actionreport_181115.pdf)。現在の災害救助法のメニューにはないが、事実上、定着したと言えるのではないか。