大型動物の救助活動中に気をつけなければならないこと

馬や牛などの大型動物の救助活動中に気をつけなければならないことは、次の7つです。

1、    蹴られないこと(横たわっていても蹴られることがあります)
2、    下敷きにならないこと
3、    頭突きされないように気をつけること
4、    しっぽではたかれないこと
5、    かみつかれないこと
6、    設定したロープや機材が外れて飛んできてもよけられる位置にいること
7、    被災動物の仲間や母馬などからの攻撃を避けること


アニマルレスキューでもICS(インシデント・コマンド・システム)を用いることで、現場活動がスムーズに行き、また、安全管理も徹底されます。

下記のイラストは、馬に限らず、基本的なアニマルレスキューのフォーメーションです。

 
 

また、大きな声や機械音などで被災動物を緊張させたり、暴れさせないことも重要なポイントです。

いかがでしたか?

今回は、ペットから大きく外れて、家畜レスキューになってしまいましたが、事前に知っておくことで、これからも起こり続ける災害に安全、かつ、適切に対応し、人間はもちろん、動物たちも救助していただきたいという思いから、書かせていただきました。

今年3月22日、愛知県瀬戸市の乗馬クラブからシマウマが脱走し、最終的には麻酔が効いた状態で池に入ってしまい、溺れて死んでしまいましたが、もし、事前に関係者がアニマルレスキューの計画や訓練など、本気で実践的な方法で行っていれば、確実に助けられたと思います。

もちろん、シマウマの捕獲作戦に参加された獣医や警察官の方々もシマウマの死によって、心苦しい思いをされていると思いますが、このシマウマの死を無駄にしないためにも、その場の対応ではなく、すでに海外に存在する理にかなった訓練を受けて、助かる命を助けるための技術を身に付けていただきたいと心から思います。

■投げ縄の仕方と練習方法:

「How to Throw a Rope, Lasso‬‪‬ Roping‬」(出典:Youtube)

■マズルの結び方:

「Emergency Quick Release Halter」(出典:Youtube)

もし、大型動物の救助訓練などを受けてみられたい方はいつでもお気軽にご連絡ください。事前コーディネートおよび現地通訳もいたします。

(了)



ここにご紹介したコンテンツは、私がインストラクターとして所属している2つの団体、アメリカ最大のペット救急法指導団体であるPetTechのThe PetSaver™ Program、そして、消防士のためのペット救急法指導団体、BART(Basic Animal Rescue Training)ら出典しています。

PetTech
http://www.pettech.net/

BART(Basic Animal Rescue Training)
http://basicanimalrescuetraining.org/

BARTのブログで紹介されました。
http://goo.gl/ZoJoX6

ペットセーバー:
http://petsaver.jp

(了)