2016/10/05
ペットライフセーバーズ:助かる命を助けるために
大型動物のアニマルレスキュープログラムについて
大型動物の救助活動中に気をつけなければならないこと
馬や牛などの大型動物の救助活動中に気をつけなければならないことは、次の7つです。
2、 下敷きにならないこと
3、 頭突きされないように気をつけること
4、 しっぽではたかれないこと
5、 かみつかれないこと
6、 設定したロープや機材が外れて飛んできてもよけられる位置にいること
7、 被災動物の仲間や母馬などからの攻撃を避けること
アニマルレスキューでもICS(インシデント・コマンド・システム)を用いることで、現場活動がスムーズに行き、また、安全管理も徹底されます。
下記のイラストは、馬に限らず、基本的なアニマルレスキューのフォーメーションです。
また、大きな声や機械音などで被災動物を緊張させたり、暴れさせないことも重要なポイントです。
いかがでしたか?
今回は、ペットから大きく外れて、家畜レスキューになってしまいましたが、事前に知っておくことで、これからも起こり続ける災害に安全、かつ、適切に対応し、人間はもちろん、動物たちも救助していただきたいという思いから、書かせていただきました。
今年3月22日、愛知県瀬戸市の乗馬クラブからシマウマが脱走し、最終的には麻酔が効いた状態で池に入ってしまい、溺れて死んでしまいましたが、もし、事前に関係者がアニマルレスキューの計画や訓練など、本気で実践的な方法で行っていれば、確実に助けられたと思います。
もちろん、シマウマの捕獲作戦に参加された獣医や警察官の方々もシマウマの死によって、心苦しい思いをされていると思いますが、このシマウマの死を無駄にしないためにも、その場の対応ではなく、すでに海外に存在する理にかなった訓練を受けて、助かる命を助けるための技術を身に付けていただきたいと心から思います。
■投げ縄の仕方と練習方法:
「How to Throw a Rope, Lasso Roping」(出典:Youtube)
■マズルの結び方:
「Emergency Quick Release Halter」(出典:Youtube)
もし、大型動物の救助訓練などを受けてみられたい方はいつでもお気軽にご連絡ください。事前コーディネートおよび現地通訳もいたします。
(了)
ここにご紹介したコンテンツは、私がインストラクターとして所属している2つの団体、アメリカ最大のペット救急法指導団体であるPetTechのThe PetSaver™ Program、そして、消防士のためのペット救急法指導団体、BART(Basic Animal Rescue Training)ら出典しています。
PetTech
http://www.pettech.net/
BART(Basic Animal Rescue Training)
http://basicanimalrescuetraining.org/
BARTのブログで紹介されました。
http://goo.gl/ZoJoX6
ペットセーバー:
http://petsaver.jp
(了)
ペットライフセーバーズ:助かる命を助けるためにの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/12/05
-
競争と協業が同居するサプライチェーンリスクの適切な分配が全体の成長につながる
予期せぬ事態に備えた、サプライチェーン全体のリスクマネジメントが不可欠となっている。深刻な被害を与えるのは、地震や水害のような自然災害に限ったことではない。パンデミックやサイバー攻撃、そして国際政治の緊張もまた、物流の停滞や原材料不足を引き起こし、サプライチェーンに大きく影響する。名古屋市立大学教授の下野由貴氏によれば、協業によるサプライチェーン全体でのリスク分散が、各企業の成長につながるという。サプライチェーンにおけるリスクマネジメントはどうあるべきかを下野氏に聞いた。
2025/12/04
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/12/02
-
-
-
-
-
-
目指すゴールは防災デフォルトの社会
人口減少や少子高齢化で自治体の防災力が減衰、これを補うノウハウや技術に注目が集まっています。が、ソリューションこそ豊富になるも、実装は遅々として進みません。この課題に向き合うべく、NTT 東日本は今年4月、新たに「防災研究所」を設置しました。目指すゴールは防災を標準化した社会です。
2025/11/21
-
サプライチェーン強化による代替戦略への挑戦
包装機材や関連システム機器、プラントなどの製造・販売を手掛けるPACRAFT 株式会社(本社:東京、主要工場:山口県岩国市)は、代替生産などの手法により、災害などの有事の際にも主要事業を継続できる体制を構築している。同社が開発・製造するほとんどの製品はオーダーメイド。同一製品を大量生産する工場とは違い、職人が部品を一から組み立てるという同社事業の特徴を生かし、工場が被災した際には、協力会社に生産を一部移すほか、必要な従業員を代替生産拠点に移して、製造を続けられる体制を構築している。
2025/11/20






※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方