アドバイス2 通帳や権利証を紛失しても大丈夫

写真を拡大 静岡県弁護士会ニュース 台風19号水害編 1号より引用(https://www.s-bengoshikai.com/oshirase-archive/n19-10suigai/) 

今井健太郎氏 アドバイス

銀行の預金通帳や、定期預金証書、不動産の権利証などを紛失しても、財産はなくなりませんので、安心して下さい。

東日本大震災でも津波の時に取りに行って命を落とされた方がいました。実は、阪神・淡路大震災後の時から不要ですよと言われ始めたのですが、まだまだ浸透していないようです。

今田氏によると、避難所でうわさ話として「権利証がないと権利を失う」という間違った情報を耳にして、心配されるご相談は多いそうです。なくても大丈夫だから安心してくださいね。その他、以下のものなくしたらどうなる? については上記、静岡県弁護士会ニュースでご確認を。

●免許証、パスポート、マイナンバー、保険証
●実印、印鑑登録証
●クレジットカード
●自動車

アドバイス3 落ち着いたら、自宅の写真撮影を

今田健太郎氏 アドバイス

自宅の写真を、複数の角度から撮影し、被害に見合った罹災証明書の発行を受けられるようにしましょう。判定の結果は、公的支援の内容に影響します。不服があれば再調査の申入れが可能です。

再調査もできるんですよ。根拠は内閣府の以下の文書をお読みください。

この中に

罹災証明書に記載される住家被害等の調査結果は、その後の被災者支援の内容に大きな影響を与えるものであることに鑑み、被災者から市町村に住家被害等の再調査を依頼することが可能であることを、被災住民に十分周知するようお願いいたします。

と、書いています!

●写真の撮り方も含めた鉄板の資料は、こちらです。この資料は水害にあった人がどのように生活再建していけばよいか、法制度についてまで、わかりやすくまとめられています。水害にあってお困りの方がいたら必ず伝える資料になっています! 2019年台風19号をうけて10月に素早く改定されています。お仕事も素早い!

写真を拡大 「水害にあったときに」震災がつなぐ全国ネットワーク(出典:震つなブログ)

必ず読んでいただきたい資料なので、少しだけ紹介します。

写真の撮り方は、人が立つとわかりやすいと、詳しく説明されていたり、

被害認定についてもとてもわかりやすいです。

また、床や壁を放っておいたらカビが発生したり、臭いが出てくる事も写真で説明されています。

じゃあ、どうすればいいの? ということについては、

畳やフローリングの具体的なお掃除の仕方や、何をプロやボランティアに頼んだらいいのか、イメージしやすいものになっています。

それだけでなく、タンスは合板か集合材かまで分けて書いて手順が記載されていたり、ふすまや障子は復活できるなど書いてあります。手順がわかるとやるべきことが見えてきますよね。

以下でもこの冊子は紹介していきますが、無料で最新版がダウンロードできますので、「水害にあったときに」「震災がつなぐ全国ネットワーク」を検索してみてください!過去の水害で被災した方達や支援に入った方の努力の結晶が生かされていることに感謝しかありません。

●台風で瓦や屋根が飛んだなど、風の被害の場合の写真撮影については、建物被害調査のトリセツ「台風災害編」をご覧ください。

写真を拡大 建物被害調査のトリセツ「台風災害編」(出典:常葉大学附属社会災害研究センターホームページ http://sdrc.sz.tokoha-u.ac.jp/torisetsu/

トリセツシリーズはいずれも使えると好評です。