雑誌WedgeでBCP特集
テーマは商機を逃すな
リスク対策.com 編集長/
博士(環境人間学)
中澤 幸介
中澤 幸介
新建新聞社取締役専務、兵庫県立大学客員研究員。平成19年に危機管理とBCPの専門誌リスク対策.comを創刊。数多くのBCPの事例を取材。内閣府プロジェクト「平成25年度事業継続マネジメントを 通じた企業防災力の向上に関する調査・検討業務」アドバイザー、内閣府「平成26年度地区防災計画アドバイ ザリーボード」、内閣府「令和7年度多様な主体との連携による防災教育実践活動支援等業務」防災教育チャレンジプラン実行委員など。著書に「被災しても成長できる危機管理攻めの5アプローチ」、LIFE「命を守る教科書」等がある。
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雑誌Wedgeの11月号でBCPの特集が組まれています。私も企画段階から協力をさせていただきましたが、熊本地震における企業の対応を切り口に、企業のBCPへの取り組みが、事例とともにわかりやすく紹介されています。なかなか読み応えがあります。
http://wedge.ismedia.jp/category/wedge
タイトルは「BCPで商機を逃すな!」つまり、BCPに取り組むことで企業価値を高めて、それをビジネスにつなげろということです。
入れ知恵ではないのですが、Wedgeさんから取材を受けた際に申し上げたのは、BCPへの取り組みは、災害や事故などの危機に強くなるというだけではなく、確実にステークホルダーからの企業評価のポイントになりつつあるということです。
価格競争、品質競争が一定の水準を超えた今、「安心」をどれだけ提供できるかが企業選定の重要な指標になってきているように思います。購入する製品を決める、取引先を決める、就職先を決める、投資先を決める、あらゆる企業選定において、「安心」すなわち企業の危機管理が大きな要素になっているのです。そのことに気づき、BCPや危機管理に真剣に取り組み始めている企業が増えています。
BCPは災害や事故に備えるだけのものではなく、企業の成長に結びつく投資です。もっと言うなら、企業の成長そのものと言ってもいいでしょう。
2007年に、私がリスク対策.comを創刊した当初、BCPは、簡単に取材をさせてもらえるようなものでは
ありませんでした。それが今では、逆に取材をしてほしいと頼まれることが多くなりました。これも危機管理が新たな価値観になりつつあることを裏付けているように思います。
BCPへの取り組みを積極的に発信し合いましょう。そのことが1社、また1社とBCPに本気で取り組む企業を増やすことになり、逆に、自らのBCPを客観的に評価し、高めていくことにもなります。そして、こうした取り組みの積み重ねが、日本全体の成長へとつながっていくはずです
(了)
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