2019/11/21
危機発生時における広報の鉄則
社長の悩みを聞いてみる
また、別のアプローチとしては、社長のお悩みを直接、聞いてみることです。広報が用意したプログラムをやることに抵抗を示すことは十分考えられますが、自分の悩み解決になるなら受ける可能性は出てくるからです。
社長のお悩みを聞くと「間が怖いから、あー、えーと言ってしまう」「女性記者の目をじっと見ると失礼になりそうで」「ネクタイの選び方が分からない」など、いろいろ出てきます。そこを切り口に進めます。それを解決するためのプログラムをやりましょう、と一気に話を進めるのです。
「メディアトレーニング=危機事案のトレーニング」と頭に刷り込まれてしまっている場合には、「外見リスクマネジメントをやりましょう」と別の言葉を使ってみてください。会社の危機事案を模擬訓練する危機管理ではなく、「楽しくできるリスクマネジメント」という雰囲気でアプローチすることで気持ちを変えます。自分の会社の危機事案を想定した訓練に、前向きに取り組めないのは気持ちとしてはよく分かります。でも、自分の外見リスクに向き合うのであれば、好奇心が湧いてきて気軽に受けられるのではないでしょうか。社長のお悩み解決、外見リスク、など、いろいろ言葉を変えてボールを投げてみましょう。
(了)
- keyword
- 危機管理
- 広報
- クライシスコミュニケーション
- リスクマネジメント
危機発生時における広報の鉄則の他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/10/14
-
走行データの活用で社用車をより安全に効率よく
スマートドライブは、自動車のセンサーやカメラのデータを収集・分析するオープンなプラットフォームを提供。移動の効率と安全の向上に資するサービスとして導入実績を伸ばしています。目指すのは移動の「負」がなくなる社会。代表取締役の北川烈氏に、事業概要と今後の展開を聞きました。
2025/10/14
-
-
-
-
トヨタ流「災害対応の要諦」いつ、どこに、どのくらいの量を届ける―原単位の考え方が災害時に求められる
被災地での初動支援や現場での調整、そして事業継続――。トヨタ自動車シニアフェローの朝倉正司氏は、1995年の阪神・淡路大震災から、2007年の新潟県中越沖地震、2011年のタイ洪水、2016年熊本地震、2024年能登半島地震など、国内外の数々の災害現場において、その復旧活動を牽引してきた。常に心掛けてきたのはどのようなことか、課題になったことは何か、来る大規模な災害にどう備えればいいのか、朝倉氏に聞いた。
2025/10/13
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/10/05
-
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方