楽しい夏山&防災の集大成体験をこの夏ぜひ♪(photo AC)

<九州北部では、甚大な豪雨災害が発生しています。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、避難されている方の一刻も早い日常生活への復旧をお祈り申し上げます。>

富士山ではすでに山開きですね(吉田ルート:7月1日~・須走・御殿場・富士宮ルート:7月10日〜)。

とはいえ、豪雨災害も続いていて、まだ夏山という気分ではないかも。夏山シーズンは土用の丑の日を超えた梅雨明けからが楽しめばよいのですが、この時期から夏山の準備をしておくと、「それが全部、災害対策にも役立ってしまう」。今回はそんな話です。

まず夏山のウエア。最初に揃えていただきたいのは、やっぱりレインウエアです。濡れると低体温症で命を落とす事がある話、普段使いができる話、災害時にも役立つ話は何度もしました。

詳しくは下記URLを見ていただきたいですが、豪雨の際の早めの避難を助けるものです。早めの避難と言ってもすでに雨は降っている状況にはなっています。性能のよいレインウエアであれば、濡れたり蒸れたりせずに避難できますので、避難の心理的抵抗が減ります。豪雨災害の多いこの時期、必須のアイテムです。
 
■スーツにも使える、アウトドア性能を持つレインウエアたちを紹介します!
(2017年6月9日)

http://www.risktaisaku.com/articles/-/3010
 
また、濡れると命にかかわるので、インナーは、保水しない素材のものを着るのが山の基本です。

■登山では、コットンのインナーは着ません!機能性インナーの下にコットン肌着を着ている人が54%も (2016年10月19日)
http://www.risktaisaku.com/articles/-/2094

保水しない素材の服を着ても、風が通り抜ける山頂部は風で体温が下がりやすくなります。風速1mで体感温度は1度下がるので、レインウエアと兼用できますが、防風素材を持っておくのがおすすめです。

■風の強い日にフリースをアウターに着るのは間違い?! (2016年10月5日)
http://www.risktaisaku.com/articles/-/2071

さらに山では、高度が100m上がれば気温が0.6度下がります。目標の山の標高から考えて、どれくらいの気温になるか予測できます。2000mだと概算で12度。結構、気温が下がります。夏山でも標高の高い山小屋に泊まる場合には、空気をためて保温できるフリースやダウンが必要になるケースもあります。

■ダウンジャケット、たくさん服を着こんだ上に着てませんか?(2016年11月4日)
http://www.risktaisaku.com/articles/-/2109

このように過去記事を引用しまくりになるのは、いままで、防災用品&日常使いとして役立てていただいたウエアがそのまま夏山登山にも使えるということですね♪

新しく夏山用に揃えて欲しいものとしては「紫外線防止グッズ」です♪

海ではUV対策万全な方でも山はなんとなく涼しかったりするので、油断しがちじゃないでしょうか?

でも、標高が高くなると紫外線は強くなります。標高分、空気の厚みが減っているわけなので、紫外線を拡散してくれる空気が減っているということになり、標高1000mで紫外線は10%増しです。10%増し・・・かなりきますね・・・ほんと、山で油断したおかげで、私、シミだらけで(涙)。みなさんは後悔のないように気をつけて〜

山と紫外線について、詳しくは気象庁サイト
http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvhp/3-77uvindex_mini.html

ということで、山では帽子が必須です。でも、麦わら帽子は通気性はよいですが、紫外線は防止しません。逆に生地の目が細かくなれば紫外線を防ぎやすくなりますが、頭が暑いです。だから、通気性と紫外線防止の両立を兼ねたものがアウトドアウエアでは定番です。おしゃれなだけのUV帽子には戻れない快適さなので、山だけではなく、海や川のレジャーにも、もちろん日常でも活躍してくれます。私は野外に出るので、首のところにタレがついているタイプが好きですが、とりはずしできるものも出ています♪

 
たれが取り外せるタイプの帽子(画像提供:あんどうりす)

ただ、夏のスーツ姿に似合うような帽子ってあんまりないですね。熱中症が心配な時期での被災を考えると、クールビズに本当は帽子もつけてもらいたいところですけど・・・