2020/05/28
パンデミックと心のレジリエンス
■レジリエンス実践の鍵は"言葉"と"振り返り"
さて、これら3つの要素はどのように実践すれば身につくのでしょうか。知識や技能を習得するようなイメージでとらえても、何も見えてはきません。なぜならレジリエンスの獲得は単なる「習慣づけ」にほかならないからです。
その習慣付けの方法の一つは「言葉」。これは、独り言や心に抱いた思いも含みます。日頃のあなたの言葉のクセを思い出しみましょう。

何かうまくいかないことがあるたびに「ハア…・」と肩を落とし、自分を貶めたり、自分の可能性を狭めるような否定的な言葉を使っていませんか。ネガティブな言葉はそのままネガティブな考え方や行動につながります。逆にポジティブな言葉を意識すれば、考え方や行動にもポジティブな変化が現れてくるものです。

もう一つは「振り返り」です。人というのは、楽しい出来事よりもいやな出来事の方が鮮明に記憶に残ると言われています。とくに自分を弱い人間だと思っている人は、ネガティブな記憶をすべて払拭しようと、うまくいったことや楽しかったことも一緒くたにして、すべて「人生の失敗」のラベルを貼ったボックスに放り込んでしまっています。
レジエンスは、そうしたボックスのフタを開け、その中から"成功体験"や"やればできる体験"を拾い集めて積み重ね、「自信」を取り戻させようとするのです。
パンデミックと心のレジリエンスの他の記事
- レジリエンス向上のカギは中間管理職が握っている
- 知らず知らずのうちに選択肢を狭めていないか
- 心に鍵をかけたまま時を過ごさないで
- 時には空を見上げ、大きく息を吸い込んで
- 逆境に負けない力は習慣のなかで身に付く
おすすめ記事
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/08/26
-
-
ゲリラ雷雨の捕捉率9割 民間気象会社の実力
突発的・局地的な大雨、いわゆる「ゲリラ雷雨」は今シーズン、全国で約7万8000 回発生、8月中旬がピーク。民間気象会社のウェザーニューズが7月に発表した中期予想です。同社予報センターは今年も、専任チームを編成してゲリラ雷雨をリアルタイムに観測中。予測精度はいまどこまで来ているのかを聞きました。
2025/08/24
-
スギヨ、顧客の信頼を重視し代替生産せず
2024年1月に発生した能登半島地震により、大きな被害を受けた水産練製品メーカーの株式会社スギヨ(本社:石川県七尾市)。その再建を支えたのは、同社の商品を心から愛する消費者の存在だった。全国に複数の工場があり、多くの商品について代替生産に踏み切る一方、主力商品の1つ「ビタミンちくわ」に関しては「能登で生産している」という顧客の期待を重視し、あえて現地工場の再開を待つという異例の判断を下した。結果として、消費者からの強い支持を受け、ビタミンちくわは過去最高近い売り上げを記録している。一方、BCPでは大規模な地震などが想定されていないなどの課題も明らかになった。同社では今、BCPの立て直しを進めている。
2025/08/24
-
-
-
-
ゲリラ豪雨を30分前に捕捉 万博会場で実証実験
「ゲリラ豪雨」は不確実性の高い気象現象の代表格。これを正確に捕捉しようという試みが現在、大阪・関西万博の会場で行われています。情報通信研究機構(NICT)、理化学研究所、大阪大学、防災科学技術研究所、Preferred Networks、エムティーアイの6者連携による実証実験。予測システムの仕組みと開発の経緯、実証実験の概要を聞きました。
2025/08/20
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方