テレワークは働き方改革・人材確保・災害対策の観点で
第13回:感染症時代の経営課題を考える(2)

本田 茂樹
現在の三井住友海上火災保険株式会社に入社、その後、出向先であるMS&ADインターリスク総研株式会社での勤務を経て、現職。企業や組織を対象として、リスクマネジメントおよび危機管理に関するコンサルティング、執筆活動を続ける一方で、全国での講演活動も行っている。これまで、信州大学特任教授として教鞭をとるとともに、日本経済団体連合会・社会基盤強化委員会企画部会委員を務めてきた。
2021/04/07
感染症時代のリスクマネジメント
本田 茂樹
現在の三井住友海上火災保険株式会社に入社、その後、出向先であるMS&ADインターリスク総研株式会社での勤務を経て、現職。企業や組織を対象として、リスクマネジメントおよび危機管理に関するコンサルティング、執筆活動を続ける一方で、全国での講演活動も行っている。これまで、信州大学特任教授として教鞭をとるとともに、日本経済団体連合会・社会基盤強化委員会企画部会委員を務めてきた。
前回に続いて、感染症時代における経営課題について考えます。今回は、さまざまな感染防止対策の中でも重要な取り組みと考えられているテレワークを取り上げます。
新型コロナウイルス感染症の流行が長期化しているにもかかわらず、感染防止対策として有効なテレワークを実施していない企業には、それなりの理由があるはずです。ここでは、なぜテレワークを導入しないのか、また導入するためにはどのような課題を解決していくべきか確認しておきましょう。
新型コロナウイルス感染症は、季節性インフルエンザに比べて無症状者の割合が高く、自分が感染していることを知らないまま、他の人に感染させることなどからその流行が続いています。また、ワクチンはすでに開発されているものの、日本国民の大多数に行き渡る時期が見通せないこともあり、流行のさらなる長期化が懸念されています。
今後も国や自治体によって、さまざまな頻度で感染拡大を抑制する措置が取られることが想定され、流行の波も変わり得ますが、収束するまでにはまだ時間がかかります。
さらに、この新型コロナウイルス感染症は決して最後のパンデミック(世界的大流行)ではなく、我々はこれからも、下記の理由から、新たな感染症の流行に見舞われる可能性があることを認識しておく必要があります。
・世界的な人口増加と、その人口が都市部に集中することにより社会的距離が縮まる
・無人であった森林領域の開発が進み、新たな動物群との接触により未知の感染症が発生する
・新型コロナウイルス感染症の流行が落ち着き、国際的な移動が大量・高速となる時代に戻れば、それは感染症の流行が拡大する要素となる
・すでにヒトへの感染が確認されている鳥インフルエンザなど、これまでなかった新型インフルエンザの発生が懸念されている など
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