高年齢労働者の安全と健康を確保する
第13回:健康経営における高年齢労働者(1)
本田 茂樹
現在の三井住友海上火災保険株式会社に入社、その後、出向先であるMS&ADインターリスク総研株式会社での勤務を経て、現職。企業や組織を対象として、リスクマネジメントおよび危機管理に関するコンサルティング、執筆活動を続ける一方で、全国での講演活動も行っている。これまで、信州大学特任教授として教鞭をとるとともに、日本経済団体連合会・社会基盤強化委員会企画部会委員を務めてきた。
2022/12/14
ウイズコロナ時代の健康経営
本田 茂樹
現在の三井住友海上火災保険株式会社に入社、その後、出向先であるMS&ADインターリスク総研株式会社での勤務を経て、現職。企業や組織を対象として、リスクマネジメントおよび危機管理に関するコンサルティング、執筆活動を続ける一方で、全国での講演活動も行っている。これまで、信州大学特任教授として教鞭をとるとともに、日本経済団体連合会・社会基盤強化委員会企画部会委員を務めてきた。
日本では、少子高齢化が急速に進み人口が減少する中、経済社会の活力を維持するためにも、働く意欲を持つ高齢者の活躍が求められています。
実際、2020年の高齢者の就業率(65歳以上人口に占める就業者の割合)は25.1%であり、9年連続で前年に比べ上昇しています。その結果、15歳以上の就業者総数に占める高齢就業者の割合は13.6%と、過去最高の数字を示しています[図1]。
今後も職場における高年齢労働者は増えることが想定されています。一方、高年齢労働者は、筋力や敏捷性などの体力が低下していることが考えられますから、職場における安全配慮の考え方が重要です。
今回は、高年齢労働者について、健康経営の観点から考えます。
今後も高年齢労働者が増える背景には、法律の後押しがあります。高年齢者雇用安定法は、経済社会の活力を維持するため、働く意欲がある誰もが年齢にかかわりなくその能力を十分に発揮できるよう、高齢者が活躍できる環境整備を図る法律ですが、その一部が改正され、令和3年4月1日から施行されています。
これまでの高年齢者雇用安定法では、65歳までの雇用確保が義務づけられていましたが、この改正では、さらに65歳から70歳までの就業機会を確保するため、以下のいずれかの措置を講ずる努力義務が設けられました。
この改正では、それぞれの従業員の多様な特性やニーズを踏まえ、70歳までの就業機会の確保について、多様な選択肢を法制度上整え、企業としていずれかの措置を制度化することを努力義務としていますが、70歳までの定年年齢の引き上げを義務づけるものではありません。
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