AIを使いこなすにはまず特徴の理解から
第43回:IT後進国から脱却できるのか(3)
多田 芳昭
一部上場企業でセキュリティー事業に従事、システム開発子会社代表、データ運用工場長職、セキュリティー管理本部長職、関連製造系調達部門長職を歴任し、2020年にLogINラボを設立しコンサル事業活動中。領域はDX、セキュリティー管理、個人情報管理、危機管理、バックオフィス運用管理、資材・設備調達改革、人材育成など広範囲。バイアスを排除した情報分析、戦略策定支援、人材開発支援が強み。
2023/07/12
再考・日本の危機管理-いま何が課題か
多田 芳昭
一部上場企業でセキュリティー事業に従事、システム開発子会社代表、データ運用工場長職、セキュリティー管理本部長職、関連製造系調達部門長職を歴任し、2020年にLogINラボを設立しコンサル事業活動中。領域はDX、セキュリティー管理、個人情報管理、危機管理、バックオフィス運用管理、資材・設備調達改革、人材育成など広範囲。バイアスを排除した情報分析、戦略策定支援、人材開発支援が強み。
AIを便利な道具として使いこなしていくためには、その特徴の理解が前提になるだろう。それは最大限の利得を享受するためであり、加えてリスクを最小限に抑えることにもつながる。リスクを明確にして、その低減策を同時に検討するべきだからだ。
では、AI とは何なのか。通常の場合、定義を考えるのではないだろうか。しかし筆者自身も「AIとは何?」と素朴に質問されると、答えには窮するのが現実である。
実は、AI に関しては明確な定義が存在しない。正確に言うと、多くの学者が定義はしているが、それぞれバラバラの定義であり、定まっていない。それはそうだろう。形を変え、新たな概念を生み出しながら進化している歴史の過程にあるのだから。
では、専門家の述べる定義をいくつか紹介しよう。まず、東京大学・京都大学に所属する研究者の定義をみてみる。
どうだろう、理解できただろうか。そのほかには、下記のような定義もある。
踏み込んだ表現もあれば、現実性を重んじる表現もある。
そして、筆者が聞いて、これは良いと思ったのが次だ。
まさしく言い得て妙。人間の知能を人工的に創造することを目指すのだから、元々の人間の知能、脳の働き、生命とはの答えが明確にならない限り、最終的な定義はできないというのが正しいかもしれない。
法的規制なども議論され始めているが、無理に定義すると、それから外れるモノが発生し、その対処が問題になるだろう。現実的には、概念的に陥らず、その時点で実現可能な限定的で狭い範囲で小さく規定し、徐々に範囲を広げていく以外にないだろう。
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