2023/09/21
防災・危機管理ニュース
企業向けにグリーン電力の売電事業を行うアイ・グリッド・ソリューションズ(東京都千代田区、秋田智一社長)は、気象災害の激甚化からレジリエンス対策のニーズが高まるとみて、防災・BCP面の訴求を強める。エネルギーリスクと独立電源に対する意識を調べるため、全国の経営者にアンケート調査を行った。
調査は7月6日~13日、個人事業主を含む20代~60代の経営者約1600人を対象にインターネットで実施。472人から有効回答を得た。回答者の事業規模は従業員数1人~1000人と幅広く、業種もさまざま。過半数にあたる55%が、過去に停電などのトラブルをともなう災害を経験していた。
また、33%の経営者がBCPを策定済みで、38%が非常用電源を確保済み。一方で非常用電源を確保する目的については、経営者472人の47%が回答した「地域貢献」がトップ、以下「BCP対策」(41%)「脱炭素」(25%)「企業イメージの向上」(23%)「ESG経営」(19%)と続き、事業継続と並んで社会貢献意識の高さを反映した。
●災害時における経営者のエネルギーリスク意識調査(抜粋)
加えて、非常用電源の確保が地域の備えになることについて、6割近い58%の経営者が「知っている」と回答。地域へのエネルギー供給についても、同じく6割の59%が「(災害時に)貢献したい」と答えた。
●災害時における経営者のエネルギーリスク意識調査(抜粋)
この結果を同社は「実際にBCPを策定したり非常用電源を確保したりしている経営者は3割程度だが、非常時に地域へエネルギーを供給したいと考えている経営者は6割にのぼる。自社の事業継続と同等かそれ以上に、地域社会への貢献を強く意識している」(マーケティング部広報・経営企画室渡辺直子氏)とみる。
屋根上でつくった電気を施設所有者に売電
アイ・グリッド・ソリューションズは、再生可能エネルギービジネスの創造を目指して2004年に設立したスタートアップ企業。企業の脱炭素化を支援するGXソリューション事業とグリーン電力の小売事業を主軸に、約10年で年間売上約230億円の規模に成長した。
注目を集めているのが「オンサイトPPA」と呼ばれるビジネスモデル。商業施設などの屋根上に太陽光発電パネルを設置し、つくった電気を割安に施設所有者へ売電する。設備投資はすべて同社が行うため、施設所有者は費用負担がなく、系統電力料金との差額が収益に。同社は20年契約の売電収入によって設備投資を回収する。
2017年から開始したこのモデルが、CO2削減対策の実効的・具体的な提案としてESG経営に取り組む企業に訴求。パネルを屋根上に載せるため自然への影響が少ないこと、FIT制度を使わず自己完結型で事業が成り立つことも評価され、2023年6月末時点で全国611施設、トータル発電容量134MWまで実績を伸ばしてきている。
●「オンサイトPPAモデル」の2022年度実績
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/08/05
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/08/04
-
-
-
-
令和8年熊本地震 猛暑の被災地で熱中症を避ける
最大震度7を記録した令和8年熊本地震。熊本県内では400超の避難所が開設され、約9千人が避難している(29日時点)。真夏の避難生活は、熱中症の危険性を確実に高める。しかもこれからは、猛暑・酷暑下での復旧活動が本格化し、多くの人々が被災地で活動する。現地で熱中症をどう防いだらいいか。熱中症と災害医療に詳しい、さいたま赤十字病院高度救命救急センターの席 望医師に対策を聞いた。
2026/07/30
-
令和8年熊本地震 広がるデマ、どう見分ける?SNSとの向き合い方
28日に発生した最大震度7を記録した熊本地震では、早くも豪華寝台列車「ななつ星」が脱線したなどのデマ情報が広く拡散された。災害のたびに、広くSNSで拡散される情報にどう向き合えばいいか。デジタル空間の情報分析を専門とする Japan Nexus Intelligence の竜口七彩氏に聞いた。
2026/07/29
-
-
事例研究で有事に備え、組織の体質改善で形骸化を防ぐ
組織レジリエンスの強化やサイバーセキュリティーの向上、サプライチェーンの強靭化など、危機管理やリスク管理担当者が関与する領域は年々拡大している。変化する社会状況にあわせ、担当者はどのように学び、備え、対応することが求められるのか。森総合研究所代表の森健さんは、自治体と企業で危機管理担当者としての経験を積み、現在はコンサルタントとして、企業や団体の危機管理の支援を手がけている。自身の経験を踏まえ、危機管理の担当者にどうアドバイスしているのか、話を聞いた。
2026/07/27
-






※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方