2025/01/13
防災・危機管理ニュース
13日午後9時19分ごろ、日向灘を震源とする地震があり、宮崎市と宮崎県高鍋町、新富町で震度5弱の揺れを観測した。震源の深さは36キロ、地震の規模は気象庁が速報性を重視して通常発表している気象庁マグニチュード(Mj)で6.6、より正確なモーメントマグニチュード(Mw)で6.7と推定された。
同庁は高知、宮崎両県に津波注意報を一時発表し、宮崎市・宮崎港と宮崎県日南市・油津で20センチ、高知県室戸市・室戸岬などで10センチの津波を観測した。
一方、震源が南海トラフ地震の想定震源域内だったため、「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」を発表。専門家で構成する評価検討会(会長・平田直東京大名誉教授)を開いて地震の規模を精査したが、巨大地震への注意を呼び掛ける基準(Mw7.0)に達せず、調査を終了した。
気象庁の青木重樹地震津波対策企画官は記者会見し、「揺れの強かった地域では今後1週間、同程度の地震に注意してほしい」と呼び掛けた。
昨年8月8日に日向灘でMj7.1(Mw7.0、最大震度6弱)の地震が起きた際は、巨大地震の発生可能性が高まったとして、茨城から沖縄までの29都府県707市町村を対象に「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が初めて発表された。1週間にわたり注意が呼び掛けられたが、大地震は発生せず終了した。
今回の地震も昨年8月と同様に海と陸のプレート同士の境界で発生。震源の位置はやや陸寄りだが、規模が小さかった。
主な各地の震度は次の通り。
震度5弱=宮崎県高鍋町、新富町、宮崎市
震度4=宮崎県延岡市、福岡県久留米市、佐賀県神埼市、熊本市、大分市、鹿児島市
震度3=宮崎県日向市、福岡県大牟田市、佐賀市、熊本県天草市、大分県別府市、鹿児島県阿久根市、兵庫県豊岡市、鳥取県境港市、島根県出雲市、広島市、山口市、松山市、高知県宿毛市、長崎県諫早市。
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
ゲリラ豪雨を30分前に捕捉 万博会場で実証実験
「ゲリラ豪雨」は不確実性の高い気象現象の代表格。これを正確に捕捉しようという試みが現在、大阪・関西万博の会場で行われています。情報通信研究機構(NICT)、理化学研究所、大阪大学、防災科学技術研究所、Preferred Networks、エムティーアイの6者連携による実証実験。予測システムの仕組みと開発の経緯、実証実験の概要を聞きました。
2025/08/20
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/08/19
-
-
-
-
「自分の安全は自分で」企業に寄り添いサポート
海外赴任者・出張者のインシデントに一企業が単独で対応するのは簡単ではありません。昨今、世界中のネットワークを使って一連の対応を援助するアシスタンスサービスのニーズが急上昇しています。ヨーロッパ・アシスタンス・ジャパンの森紀俊社長に、最近のニーズ変化と今後の展開を聞きました。
2025/08/16
-
-
白山のBCPが企業成長を導く
2024年1月1日に発生した能登半島地震で震度7を観測した石川県志賀町にある株式会社白山の石川工場は、深刻な被害を受けながらも、3カ月で完全復旧を実現した。迅速な対応を支えたのは、人を中心に据える「ヒト・セントリック経営」と、現場に委ねられた判断力、そして、地元建設会社との信頼関係の積み重ねだった。同社は現在、埼玉に新たな工場を建設するなどBCPと経営効率化のさらなる一体化に取り組みはじめている。
2025/08/11
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方