事例から学ぶ
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南海、駅全焼や関空連絡橋破損から復旧
南海電気鉄道は大阪市の難波から関西国際空港を特急「ラピート」により最速34分で結ぶほか、大阪府南部から和歌山県にかけての重要な交通機関となっている。9月4日に襲来した台風21号では関空連絡橋の破損に加え、尾崎駅が全焼するという思いもよらない被害も発生した。
2018/10/26
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豪雨の中、要支援者や地域住民の安全を確保
7月の西日本豪雨で大きな被害を受けた岡山県で、河川の洪水や土砂災害に備えて、早くから防災活動に取り組んできた社会福祉法人がある。7月豪雨では、大きな被害にこそ遭わなかったが、防災マニュアルに基づき、降雨量や河川の水位、ダムの放水量などをこまめにチェックし、早期に低層階にいる入所者を高層階に避難させ、また、地域住民や高齢者・障害者も受け入れるなどの対応をした。
2018/10/05
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都水道局、五輪向けテロ対策本格化
水を約1300万人の都民がいる首都に供給する東京都水道局。2020年東京オリンピック・パラリンピックを前に、テロ対策を進めていく中で情報の公開を絞っているという。同局の取り組みを取材した。
2018/10/01
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ガスを早期復旧せよ!「復旧見える化システム」で迅速に情報発信
京阪神地区の都市部を中心として、およそ600万戸に都市ガスを供給する大阪ガス。6月18日に発生した大阪北部地震では一時11万2千戸のガス供給を停止したものの、1995年の阪神・淡路大震災以来培ってきた対応力で一週間後の24日には全戸のガス復旧を可能にした。早期復旧の決め手はなんだったのか。同社の地震対策について取材した。
2018/09/04
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サンスター、高槻工場の耐震化が奏功
歯磨き剤や歯ブラシなど口腔ケア製品の製造・販売大手のサンスター。社屋の建て替えのため本社機能は現在一時的に大阪市の大阪オフィスに移しているが、登記上の本社と主力工場は大阪府高槻市にある。大阪北部地震は会社の中枢を直撃する災害となった。
2018/08/29
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「交通遮断」に合わせた事業継続、大都市企業の課題に
6月18日朝に起きた大阪北部地震と、7月5日から7月8日にかけて西日本を中心に記録的大雨に見舞われた西日本豪雨。「幸い、当社では2つの災害を通じて各事業所の被害も、社員とその家族の命に関わる被害もなかった。しかし、京都・滋賀に主な拠点をもつ当社では、災害に伴う公共交通機関の乱れが社員の出退勤に影響を及ぼすなど、いくつかの課題が見つかった」と振り返るのは、株式会社SCREENビジネスエキスパート・環境サスティナビリティ事業部長の西原敏明氏。
2018/08/23
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従業員の家族の安否確認が重要だった
京都駅にほど近い場所に本社を構える大手電機機器メーカーのオムロンは、大阪府内に17拠点、国内従業員のおよそ1割にあたる約1250人の従業員が勤務あるいは居住している。6月18日に大阪府北部で発生した震度6弱の地震は、午前7時58分という時間帯もあり、同社でも多くの従業員が通勤途中だった。
2018/08/13
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高槻市、安否確認と職員向け備蓄なし
6月18日の大阪北部地震で最大の震度だった6弱を記録した大阪府高槻市。大阪市と京都市のほぼ中間に位置し、人口は約35万人。ベッドタウンとして発展してきた。震度6弱は高槻市がBCP(事業継続計画)策定後、最大の地震となり、死者2人を出した。被災自治体としての対応を取材した。
2018/08/10
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大和ハウス、備蓄や安否確認を手厚く
6月18日の大阪北部地震、主に7月6~8日の平成30年7月豪雨は西日本企業に大きな影響を与えた。大阪市に本社を置き、多くの社員と施工物件を被災エリアに抱える大和ハウス工業を取材した。
2018/08/07
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水害対策はハザードマップをフル活用
東京・日本橋を中心に多くのオフィスビルを所有・管理する三井不動産。テナントへの事業継続サポートも含め、災害対策に注力している。主にオフィスビルにおける水害対策を取材した。
2018/07/13
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避難の足と運行停止のバランスかぎに
台風・大雨による洪水が都市部に起こった際に懸念されるのが地下鉄や地下街への浸水。乗客の安全や設備をどう守るのか。都営地下鉄を運営する東京都交通局に聞いた。
2018/07/09
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顕在化する電力へのサイバー攻撃に備え
2015年と2016年、大規模な停電がウクライナで起こった。原因はサイバー攻撃とみられている。東京オリンピック・パラリンピックを2020年に控えた日本でも重要インフラや工場といった産業制御向けのサイバー攻撃が懸念される。全社的な取り組みを行う中部電力を取材した。
2018/06/01
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日頃の取組と大がかりな抗菌処理で感染症対策
「じゃらん」「ホットペッパーグルメ」「ホットペッパービューティー」など、日常の消費領域に関わるサービスを広く提供するリクルートライフスタイル。感染症対策に注力している。専門業者による作業のほか、日頃から組織の風通しの良さを感じさせる報告や協力も行い、改善を進めている。
2018/03/28
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500年に1度の豪雨に備える
中低圧の産業用ホースと継ぎ手で国内大手のトヨックス(本社:富山県黒部市)。自社工場では年間3万2千キロに及ぶホースを生産しているが、実は本社工場が3方を川に囲まれ、1985年の工場設立当初から水害に悩まされてきた過去を持っていた。東日本大震災を機に本格的にBCPの策定を開始し、現在では全社を挙げて徹底した水害対策BCPを策定している。「できることを、とことんやり続け、社員の命と生活を守る」同社の取り組みを取材した。
2018/03/20
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マスク60万枚にオリジナルアプリ、ディスコの感染症対策
半導体の元となるシリコンを研削、切削、研磨する半導体製造装置の製造と販売を行う株式会社ディスコ(東京都大田区)は、国内でいち早くBCPの構築に着手し、地震だけでなく新型インフルエンザなど感染症に対する危機管理にも力をいれている。同社の感染症に関するBCPを取材した。
2018/03/19
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世界600拠点の社員を守る
世界600拠点(支店・営業所含む)で事業展開するオムロン(本社:京都市)は、全世界の社員の安全を守ることを基本方針として日々の安全対策に取り組んでいる。
2017/08/22
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BCP文書も対策本部組織も不要
徹底した改善活動を繰り返し、災害対応力を高めている中小企業がある。岩手県北上市を拠点に、家庭用、産業用、医療用の幅広いガスの製造・輸送・販売と設備工事・保守管理までを総合的にサポートする地域密着ガス・サプライヤーの北良株式会社だ。2011年3月11日の東日本大震災では、震度5強の強い揺れに見舞われながらも、発災直後から医療ガスを必要とする患者の安否確認やLPガスの調達に奔走した。その対応過程で課題となったことを、1つずつ改善し、いつまた災害が起きても即座に対応できるよう、独自のBCPを磨き上げている。
2017/05/30
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全員参加と徹底した「見える化」
包装資材や緩衝材の製造を手がける株式会社生出(東京都瑞穂町)は、2009 年に世界的に大流行した新型インフルエンザパンデミックをきっかけにBCP の策定に着手。中小企業ながら事業継続マネジメントシステム(BCMS)の国際規格を認証取得し、自社が被災した場合や、社員の一部が出勤できなくなった場合でも顧客企業に製品を供給できる体制を整えている。
2017/04/25
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事業継続と復興支援を両立。「何をすべきかが共有できた」
宅配大手のヤマト運輸は、地震発生から14日後の3月25日、岩手、宮城、福島の3県全域で宅配サービスを本格的に再開した。東日本大震災では、東北地方を中心に多くの営業所が被災し、うち、9店が津波により全壊した。こうした中、同社ではBCPの基本方針に従い、ヤマトグループ内の関連会社と協力しながら現地の宅配事業の早期復旧を果たした。
2017/03/10
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「復旧作業」が最大の使命。企業市民としての役割
大林組では、BCPの基本方針として「インフラの復旧工事への協力」、「施工中現場の早期再開」、「施工済み物件の復旧支援」の3つを震災発生時に優先すべき業務と定めている。東日本大震災では、震災直後からインフラ復旧の協力体制を整え、早期の初動対応を実現。その後も全社一丸となって復旧活動に取り組んだ。
2017/03/10
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最優先で受注を中止。消費者への負担を避ける
住宅機器メーカー大手のクリナップでは、福島県いわき市にある主力工場群が、東日本大震災の影響により、水道などのライフラインの停止や燃料不足、調達先のサプライヤーの被害を受け、操業を停止した。同社では、即座に受注を中断、さらに震災前に成立していた契約をすべてキャンセルすることで、消費者への影響を最小限にとどめた。震災直後から災害対応にあたった同社総務部長の島崎憲夫氏に事業が復旧するまでの取り組みを聞いた。
2017/03/10
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BCPを支えたもの~工場全壊から被災前を上回る勢い~
本誌5月25日号 (Vol.25) で紹介した、 津波で壊滅的な被害を受けがらもBCPの発動により被災後8 日で事業を再開させたリサイクル会社の株式会社オイルプラントナトリ (宮城県名取市)。現在同社は プラントの全面復旧を進めながらも、 既に被災前と同じ売上を確保するまでに事業レベルを回復させた。 同社のBCPを支えたものは何か。 再び現地を訪れた。
2017/03/10
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医療ガス供給で患者の命を守る LPガスを利用した車両・施設の燃料確保
家庭用・産業用・医療用ガスの製造と関連サービスを提供する北良株式会社(岩手県北上市)は、同社で製造するLPガスを、車両燃料や工場の非常用発電機の燃料に活用することで、災害時にエネルギーが不足しても事業を継続できる。
2016/11/29
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BCPと環境の一体的推進 有事の燃料調達を避けるために
佐川急便を中核に物流インフラを担うSGホールディングスでは、事業継続マネジメントと環境マネジメントの取り組みを併せて行うことで、平時から燃料への依存度を低くするとともに、災害時にも確実に事業が継続できる体制を構築している。環境負荷低減に加え、企業としてのエネルギーセキュリティの観点から天然ガス車を積極的に導入するなど、事業の効率化に加えて車両そのものを減らすことで有事の燃料調達をできる限り避ける。これまでの成果を聞いた。
2016/11/28
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営業継続が安心をもたらす センターや工場被災でも商品届ける
電気、ガス、水道、通信などのライフラインに続き、被災時に重要になるのが、食品や日用生活品を販売するスーパーやコンビニエンスストアの存在だ。店舗の営業継続は被災地域に食料をはじめとした生活必需品を届けるだけでなく、安心をもたらす。東日本大震災後のローソンの取り組みを取材した。
2016/11/22