英国基準は18℃

なぜ、吉田兼好は夏をむねとすべしと思ったのか、諸説ありなんでしょうけど、私はこれに続く次の文章を見て、兼好さんってば、論説者というより、感覚重視のエッセイストなのかなと思ってしまいました。

「深き水は、涼しげなし。浅くて流れたる、遥かに涼し」。

いやいやいや。ウォータースポーツしている人ならすぐ分かると思いますが、深い水は涼しいですから。で、浅く流れているのは、見た目は涼しげに見えるかもしれませんが、太陽に近いから温かいです。だけど、「涼しげ」って言葉を使って、どっちがいいか書いているので、兼好さん、気分や思いつき重視なのかもと思ってしまった訳です。

まあ、それはともかくとして、夏をむねとして寒い家に住んでいる場合ではないことは、世界の状況を見てもわかります。イギリスなどは、すでに住宅の最低気温を18℃と定めていて、賃貸住宅などもその基準に沿わないと場合によっては解体まで勧められているくらい、最低温度を大切にしているのです。

写真を拡大 英国保険省イングランド公衆衛生庁「イングランド防寒計画(Cold Weather Plan for England)」P43より引用(https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/748492/the_cold_weather_plan_for_england_2018.pdf

イギリスの最低基準が守られている家って日本ではどれくらいあるのでしょうね?でも、日本でも、耐震化と同様に、住宅の省エネのために断熱化が勧められています。

写真を拡大 国土交通省 住宅・建築物の省エネ化に関する支援制度 (http://www.mlit.go.jp/common/001223581.pdf

長野県では、省エネってガマンじゃなくて、心地いいことだし、健康になるし、住まいの恒久性につながる事を県のHPでも説明されていて、新築の家の断熱性能を上げることに取り組まれています。

こんなふうに、断熱性能を上げることは、エコだし、快適だし、健康にもいいし、そして防災にもつながりますね!