2016/06/08
ワールド ファイアーファイターズ:世界の消防新事情
倒れた仲間を助けるための10のステップ
10段階のステップとは、
1、救助者1:倒れた消防士の頭を上にして救助者の足の間に寝かせる。

2、救助者2:防火衣の上着を解いて心肺蘇生法開始。

3、救助者1:空気呼吸器のバイパスバルブを開ける。

4、救助者1:ヘルメット、マスク、フードを外す。

5、救助者3:腰ベルトから上側へ装備を解く。

6、救助者1:空気呼吸器の肩ベルトを緩ませて要救助隊員の両手を挙げた状態にする。

7、救助者1&3:心肺蘇生法実施者の妨げにならないように要救助隊員の上着を解く。

8、救助者1:要救助隊員の上着と空気呼吸器の肩ベルトを持ち、要救助隊員から上着を引き下ろす準備を行う。

9、救助者3&4:救助者1の「脱着」の合図で、救助者3&4は要救助隊員の片足ずつを持って、引き下ろす。

10、全員で手分けし、救急車の誘導、AEDの準備、バグマスクによる酸素供給、CPRなど、一連の救命連鎖活動を救急救命士に引き渡すまで継続する。
となります。
消防隊員の要救助事態が発生したらすぐに無線でその旨を指令センターに報告し、救急車と搬送先救急救命病院の手配を行うこと。ほとんどの消防現場では救急車も出動しているが、先着救急車は火災建物から逃げ遅れた住人の搬送に使われるため、迅速な応援要請が必要。
大切なのは、ステップ4から8の間はたゆまなく心肺蘇生法を継続すること。
また、心肺蘇生法実施者の邪魔にならないように他の隊員が協力して、要救助隊員のフル装備を手順良く、迅速に解くかで救命率が変わってきます。
なお、各消防局によって使用している空気呼吸器やフル装備の内容や上着にクリップの構造などが異なると思いますので、それぞれの実情に合った手順で、工夫していただき、FD-CPR後、救急搬送までのステップを構築されてください。
ワールド ファイアーファイターズ:世界の消防新事情の他の記事
おすすめ記事
-
企業理念やビジョンと一致させ、意欲を高める人を成長させる教育「70:20:10の法則」
新入社員研修をはじめ、企業内で実施されている教育や研修は全社員向けや担当者向けなど多岐にわたる。企業内の人材育成の支援や階層別研修などを行う三菱UFJリサーチ&コンサルティングの有馬祥子氏が指摘するのは企業理念やビジョンと一致させる重要性だ。マネジメント能力の獲得や具体的なスキル習得、新たな社会ニーズ変化への適応がメインの社内教育で、その必要性はなかなかイメージできない。なぜ、教育や研修において企業理念やビジョンが重要なのか、有馬氏に聞いた。
2025/05/02
-
-
備蓄燃料のシェアリングサービスを本格化
飲料水や食料は備蓄が進み、災害時に比較的早く支援の手が入るようになりました。しかし電気はどうでしょうか。特に中堅・中小企業はコストや場所の制約から、非常用電源・燃料の備蓄が難しい状況にあります。防災・BCPトータル支援のレジリエンスラボは2025年度、非常用発電機の燃料を企業間で補い合う備蓄シェアリングサービスを本格化します。
2025/04/27
-
自社の危機管理の進捗管理表を公開
食品スーパーの西友では、危機管理の進捗を独自に制作したテンプレートで管理している。人事総務本部 リスク・コンプライアンス部リスクマネジメントダイレクターの村上邦彦氏らが中心となってつくったもので、現状の危機管理上の課題に対して、いつまでに誰が何をするのか、どこまで進んだのかが一目で確認できる。
2025/04/24
-
-
常識をくつがえす山火事世界各地で増える森林火災
2025年、日本各地で発生した大規模な山火事は、これまでの常識をくつがえした。山火事に詳しい日本大学の串田圭司教授は「かつてないほどの面積が燃え、被害が拡大した」と語る。なぜ、山火事は広がったのだろうか。
2025/04/23
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/22
-
帰宅困難者へ寄り添い安心を提供する
BCPを「非常時だけの取り組み」ととらえると、対策もコストも必要最小限になりがち。しかし「企業価値向上の取り組み」ととらえると、可能性は大きく広がります。西武鉄道は2025年度、災害直後に帰宅困難者・滞留者に駅のスペースを開放。立ち寄りサービスや一時待機場所を提供する「駅まちレジリエンス」プロジェクトを本格化します。
2025/04/21
-
-
大阪・関西万博 多難なスタート会場外のリスクにも注視
4月13日、大阪・関西万博が開幕した。約14万1000人が訪れた初日は、通信障害により入場チケットであるQRコード表示に手間取り、入場のために長蛇の列が続いた。インドなど5カ国のパビリオンは工事の遅れで未完成のまま。雨にも見舞われる、多難なスタートとなった。東京オリンピックに続くこの大規模イベントは、開催期間が半年間にもおよぶ。大阪・関西万博のリスクについて、テロ対策や危機管理が専門の板橋功氏に聞いた。
2025/04/15
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方