2016/07/08
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
水難救助のプロもライフジャケットは必須
水難救助のプロも川に入る時はライフジャケットをつけています。
アウトドアの「レスキューハンドブック」などの著者としても有名で、レスキュー隊員に水難救助法をレクチャーする藤原尚雄さんにお聞きしたら、ライフジャケットの装備は「もっとも原則的な安全管理で、もっとも絶対的な必須要件です。」とおっしゃっていました。
日本レスキューインストラクター協議会代表
レスキュー3インターナショナル公認救助技術インストラクター
消防大学校警防課程/救助課程/消防防災航空課程非常勤講師 国土交通省大学校河川研修課程講師
他にも、「川での事故は瞬間的に起きて、ライフジャケットの着用がなければ1分後には致命的な状況になります。が、そこから救助したり発見するのには1分以上の時間が必要です。川で事故が起きると致死率が非常に高くて、救助が陸上に比べて非常に難しいこと認識してください。」とのメッセージをいただいています。
ライフジャケットは、シートベルトと同じくらい必要なものと理解していただけたでしょうか?
大人も必ず着用してくださいね。
子どもの事故は子ども単独ではなく、大人同伴の時も同様に起こっています。ライフジャケットなしで救助はできません。そして、こどもは脱げにくい股下にもストラップのあるものを選んでくださいね。
ところでライフジャケットの必要性は充分理解した。それほど川に危険な場所があるなら、もう川遊びは怖いからやめよう。こどもに危ないから絶対に近づかないように言おうと思った人もいるのかもしれません。
でも、その発想が逆に危険になってしまうのです。
先日川遊びのレクチャーをした際、大人になってから、ちょっと流されてみようと遊んでいたら、リサーキュレーションにはまって、命を失いかけたという参加者がいらっしゃいました。
親が行くなと言っていても、その言いつけは大人になってまで守ってもらえません。15歳以下のこどもが年間50人に対し、大人は年間650人亡くなっているんですから。
一生命を守るスキルは、「行かない」ではなく、「どこが危ないか」「何が危ないか」「どうすればよいか」をこどもに伝えることだと思います。
では、ライフジャケットをつけた上での正しい流され方、ご存知ですか?ほとんどの方が流された時の助かり方をしりません。それでは事故が減らないのは当然だと思います。
ホワイトウォーターフローティングポジションを覚えてください。
足は下流にむけて、上を向いて浮き、両腕でバランスをとり、足から進んでいく姿勢になります。そして、つま先は水面にできるだけあげてください。岩が足先にあれば、浮かんだまま岩を蹴って方向転換します。
足がつきそうであっても立とうとしてはいけません。川底の石などに足がひっかかり(フットエントラップメント)、動水圧を受けることで水中から顔をあげることができなくなります。このようなことになると、ライフジャケットをつけていても致命的になります。
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』の他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/09/15
-
-
-
-
防災は面白くないと広がらない
地震が起きたとき、スマートフォンに通知された情報を頼りに避難を判断することが多いだろう。緊急地震速報の情報から、いまどのように動くべきかを判断できる、そんな身近な危機管理を習慣づけた1 社が、アールシーソリューション(東京都新宿区)だ。2010 年に提供開始したスマートフォンアプリ「ゆれくるコール」は、緊急地震速報を受信できるアプリとして多くのユーザーが利用している。代表取締役の栗山章さんは、数多くのユーザーに防災の重要性を広めてきた一方で、ビジネスとして成り立たせる難しさにも直面してきたという。これまでのサービス開発の経緯や、防災ビジネスへの価値観を聞いた。
2026/09/09
-
被災施設への再入場判断「戻ってはいけない」では解決しない避難後の問題
大地震が発生し、安全な場所へ避難して一息つくと、人々には「ひとまず危険のピークは過ぎた」という根拠なき安心感が芽生える。そして、さまざまな理由で「避難してきた場所に戻りたい」といった気持ちが生じる。しかし、被害がどの程度なら戻ってよいのかについての明確なルールや事例は、どこを探してもあまり見当たらない。 国には応急危険度判定という仕組みや、施設管理者が建物を緊急点検するための指針などもある。が、これらは避難直後の「戻りたいニーズ」に応える仕組みではない。ここに、避難直後の「再入場」という古くて新しい問題がある
2026/09/09
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/09/07
-
-
-
暗黙知を形式知へ、10年の徹底改善が生きた
熊本市の工務店・新産住拓株式会社(小山英文社長)は、2016年の熊本地震や近年相次ぐ豪雨災害を通じて災害対応を磨き上げてきた。発生当日は、約3割の社員が定休日で社長も不在という条件下にもかかわらず、地震発生から50分で社員の安否確認をおおむね完了し、2時間後にはホームページや顧客専用サイトで被害受付を開始した。
2026/08/24





※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方