2020/01/27
葛西優香の23区防災ぶらり散歩
取り組みを支える職員の思い
千代田区は人口が増えています。平成30年9月時点では6万2945人。令和元年9月時点では6万5358人。1年で約2400人増加しました。
住民サービスとしての防災の基本は、天下の千代田区であっても変わりません。前述の加藤さんは住民、各機関と顔の見える関係を築きながら、取り組みを進めています。
「子どもが生まれてから4カ月後に、東日本大震災が発生しました。妻も私も初めての子育てで、しかも男の子と女の子の双子です。当時はいろいろな情報が出回っていました。実体験として、何かしら防災に対する知識が必要だったと思っています」(加藤さん)
現在は都庁からの派遣で千代田区に来られている加藤さん。発災当時は、議会局を担当し、東京都で行われる議会の最終日でした。
「総合防災部が先発で東日本に行き、何班かが応援部隊で現地に入っていました。職場も慌ただしく動くなか、家にいる妻と子がとても心配でした」と、当時の不安だった状況を話してくれました。防災講座を推進しているのは、自分たちと同じように子どもを抱えるお母さんのため、防災に関する情報を少しでも伝えたいという思いからです。
「都庁とは違う距離感で住民の方と対話しながら、取り組みを進めることができています」と語る加藤さんの表情は、ご自身が感じた不安や欲しかった情報を、もっとしっかり伝えたいという使命感に満ち溢れています。

- keyword
- 23区防災ぶらり散歩
- 23区
- 千代田区
- 防災
- 防災訓練
葛西優香の23区防災ぶらり散歩の他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/09/16
-
-
ラストワンマイル問題をドローンで解決へBCPの開拓領域に挑む
2025年4月、全国の医療・福祉施設を中心に給食サービスを展開する富士産業株式会社(東京都港区)が、被災地における「ラストワンマイル問題」の解消に向けドローン活用の取り組みを始めた。「食事」は生命活動のインフラであり、非常時においてはより一層重要性が高まる。
2025/09/15
-
-
機能する災害対応の仕組みと態勢を人中心に探究
防災・BCP教育やコンサルティングを行うベンチャー企業のYTCらぼ。NTTグループで企業の災害対応リーダーの育成に携わってきた藤田幸憲氏が独立、起業しました。人と組織をゆるやかにつなげ、互いの情報や知見を共有しながら、いざというとき機能する災害対応態勢を探究する同社の理念、目指すゴールイメージを聞きました。
2025/09/14
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/09/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方