2020/05/14
パンデミックと心のレジリエンス
■レジリエンスとは何だろう?

世の中には「どうすればあのようになれるのだろう!?」と思えるような精神の持ち主がいるものです。例えば仕事で大きなミスをやらかし、社長から厳しく叱責される。にもかかわらず、翌日には何事もなかったかのように笑顔で出社し、元気よく仕事をこなす人がいます。プロジェクトがつまずき、メンバーたちの間に深い諦めムードが広がる中、黙々と成功の機会を狙って試行錯誤を繰り返し、周囲を説得し続けるリーダーがいます。
こうした人々には、ある共通した特徴が見られます。それは「レジリエンス」を持っていること。レジリエンス(Resilience)とは「回復力」「適応力」の意で、一言でいえば「逆境を乗り越える力」のことです。

レジリエントな(レジリエンスを身に付けた)個人は、現状を、未来を、自分の意志と行動力で変えられると考えます。たとえ途中でつまずいても、それによって自分を貶めたり、人のせいにしたりはしません。気持ちを切り替え、現実を見すえて目標に向かって着々と歩むことができます。
レジリエントなリーダーは「言葉」に気を配ります。パワーではなく、理解と調整力で周囲を巻き込み、目標を達成させます。固定観念にとらわれず、楽観的で、問題を解決する能力があります。
レジリエントなチームは、ゆるぎない目標を共有しています。その目標達成のために自分ができること、できないことを見定めます。たとえ自分の力量を超えたミッションであっても、それをメンバー同士で補完し、シナジーを生みだす力にします。
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