自衛以外の対策

防災講座で「自衛以外の対策について何か思いつきますか?」とグループワークで話し合ってもらうことがあるのですが、自衛以外の情報が一つも思いつかないというグループも少なくないのです。今までの人生で一度も加害者に対する抑制情報を目にしたことがないから、全く思いつかないという声もありました。

そんななか、即効性があり、自衛で頑張ろうだけの対策ではない、すてきなツールが登場したので注目しています。

それは、痴漢被害や盗撮行為、嫌がらせなどがあった場所が分かるアプリ(ウェブ上でも動作します)「Rader-z(旧名称は痴漢レーダー)」です。

写真を拡大 https://chikan.radar-z.com/

このアプリを使うと、被害に遭った人や被害を見た人がマッピングを通じて被害データを収集できます。

こちらは、Rader-zアプリで収集した2020年1月の被害状況。新型コロナウイルスの影響を受ける前は、1時間に数件被害が発生する状況で首都圏情報が多かったです。

3月に確認した際は、首都圏情報よりも関西の情報が目につきました。

緊急事態宣言中(解除は2020年5月25日)は、5月10日の報告は1件、11日は3件のみと、1月とは報告件数が格段に減っていました。新型コロナウイルス期には、痴漢や迷惑行為の加害者も自分の身を守るために自粛していたということでしょうか? データになっていることで、今後いろいろと解析できる貴重な資料になっています。