2017/11/27
待ったなし!サイバー攻撃対応の手法

総務省は24日、サイバーセキュリティタスクフォースの「公衆無線LANセキュリティ分科会」の第1回会合を開催。Wi-Fiとも呼ばれる公衆無線LANの安全性向上のため、利便性も考慮した認証や方法や不正アクセス対策を検討する。
増加する訪日外国人の要望に対応するため、公衆無線LANの拠点は増加。ICT総研の調べでは2016年度に4307万人だった公衆無線LANサービスの利用者は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年度には49.0%増の6418万人にまで拡大する見込み。飲食店や宿泊施設、交通機関のほか、競技場での整備も見込まれる。
情報処理推進機構(IPA)の「2016年度情報セキュリティの脅威に対する意識調査」によると、公衆無線LANの利用者の目的について「ネットショッピングやネットオークションでの買い物」が33.2%、「インターネットバンキングやオンライントレード等の金融関連サービス」が14.5%と、暗号化が必須の通信も多いが、暗号化が行われていないアクセスポイントも存在する。
暗号化など安全対策がないと。利用者のIDやパスワードが盗まれる、提供者は迷惑メールの送信や掲示板への悪質書き込みに利用される恐れがある。また認証についてはメールアドレスやID・パスワードの付与など様々なものがあるが、詐称などで本人特定が難しい。海外ではクレジットカード番号やパスポート番号を用いる例もあるが、コストがかかるという。
総務省では利用者の安全かつ便利に使えるよう、同分科会で認証や安全対策の検討を進める。また、公共施設や競技場でのアクセスポイント設置について、どういう設置形態がセキュリティの観点から望ましいかなども話し合う。2018年1月にはとりまとめを行い、結果をサイバーセキュリティタスクフォースに報告する。
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
待ったなし!サイバー攻撃対応の手法の他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/09/02
-
-
-
ゲリラ雷雨の捕捉率9割 民間気象会社の実力
突発的・局地的な大雨、いわゆる「ゲリラ雷雨」は今シーズン、全国で約7万8000 回発生、8月中旬がピーク。民間気象会社のウェザーニューズが7月に発表した中期予想です。同社予報センターは今年も、専任チームを編成してゲリラ雷雨をリアルタイムに観測中。予測精度はいまどこまで来ているのかを聞きました。
2025/08/24
-
スギヨ、顧客の信頼を重視し代替生産せず
2024年1月に発生した能登半島地震により、大きな被害を受けた水産練製品メーカーの株式会社スギヨ(本社:石川県七尾市)。その再建を支えたのは、同社の商品を心から愛する消費者の存在だった。全国に複数の工場があり、多くの商品について代替生産に踏み切る一方、主力商品の1つ「ビタミンちくわ」に関しては「能登で生産している」という顧客の期待を重視し、あえて現地工場の再開を待つという異例の判断を下した。結果として、消費者からの強い支持を受け、ビタミンちくわは過去最高近い売り上げを記録している。一方、BCPでは大規模な地震などが想定されていないなどの課題も明らかになった。同社では今、BCPの立て直しを進めている。
2025/08/24
-
-
-
-
ゲリラ豪雨を30分前に捕捉 万博会場で実証実験
「ゲリラ豪雨」は不確実性の高い気象現象の代表格。これを正確に捕捉しようという試みが現在、大阪・関西万博の会場で行われています。情報通信研究機構(NICT)、理化学研究所、大阪大学、防災科学技術研究所、Preferred Networks、エムティーアイの6者連携による実証実験。予測システムの仕組みと開発の経緯、実証実験の概要を聞きました。
2025/08/20
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方