自称専門家を重用するマスメディアの弊害
第19回:情報活用の方法論(4)
多田 芳昭
一部上場企業でセキュリティー事業に従事、システム開発子会社代表、データ運用工場長職、セキュリティー管理本部長職、関連製造系調達部門長職を歴任し、2020年にLogINラボを設立しコンサル事業活動中。領域はDX、セキュリティー管理、個人情報管理、危機管理、バックオフィス運用管理、資材・設備調達改革、人材育成など広範囲。バイアスを排除した情報分析、戦略策定支援、人材開発支援が強み。
2022/07/12
再考・日本の危機管理-いま何が課題か
多田 芳昭
一部上場企業でセキュリティー事業に従事、システム開発子会社代表、データ運用工場長職、セキュリティー管理本部長職、関連製造系調達部門長職を歴任し、2020年にLogINラボを設立しコンサル事業活動中。領域はDX、セキュリティー管理、個人情報管理、危機管理、バックオフィス運用管理、資材・設備調達改革、人材育成など広範囲。バイアスを排除した情報分析、戦略策定支援、人材開発支援が強み。
今回は、専門家と呼んでよいのか疑わしい、素人専門家に関して論じる。
このケースを論じる前に、そもそも専門家とはどのような定義で成立するのかを考える必要がある。資格制度があるわけでもない分野で、誰を専門家と呼ぶのか。答えは簡単である。自称以外にないのだ。
それはいくら何でもいい過ぎではないだろうかと思う人も多いかもしれない。しかし、冷静に考えてほしい。例えばシンクタンクの人間は、関連する情報を調査・分析・考察することを職業として日々活動している。それゆえ一般人よりも造詣は深いだろう。ジャーナリストも、自分の活動する分野に専門特化した活動をしていれば同様だ。
その専門性の裏付けは、経験による。しかし、それを測る尺度は存在せず、あくまで自称でしかない。
経験が条件であれば、巷に経験者は大勢存在する。情報の収集・調査もいまやネットを中心に情報はストックされており、比較的容易な環境が整っている。一昔前であればメディアのフロー情報が中心で、それが蓄積されていないので、相当な労力をかけないと情報の収集が困難であった。いまはまったく異なる情報環境なのだ。
つまり、一般人との違いとして、単に自称する著名人というケースも多い。
それなのに、専門家と称する人が地上波メディアでまことしやかに語り、自身で情報を収集・選別する意思の薄い、いわゆる「情弱」といわれても仕方のない人たちが、地上波メディアは絶対だと妄信する構造が生じる。それが無視できるほど少数であれば仕方がないだろうが、残念ながら一定数を締めるから問題なのだ。
再考・日本の危機管理-いま何が課題かの他の記事
おすすめ記事
海外危機管理マニュアルの作成が急務
海外に社員を送り出す企業にとって、緊急事態が発生した際の対応体制は必須。どんなに現地に慣れたベテランでも、自分の身を守り切れない事態は起き得ます。ましてや現在は安全保障上の国家対立が深まり、東アジアの緊張も高まっている時代。海外危機管理サービスを手がける安全サポートの有坂錬成代表取締役に、海外進出企業が取り組むべき対策を聞きました。
2026/02/05
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/02/05
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/02/03
発災後をリアルに想定した大規模訓練に学ぶ
2026年1月14日、横浜市庁舎10階の災害対策本部運営室で、九都県市合同による大規模な図上訓練が行われた。市職員に加え、警察、自衛隊、海上保安庁、医療従事者、ライフライン事業者などが一堂に会し、市災害対策本部運営をシミュレーションした。
2026/01/26
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方