2024/10/29
防災・危機管理ニュース
東北電力は29日夜、女川原発(宮城県石巻市、女川町)で2号機の原子炉を起動し、13年ぶりに再稼働させた。2011年3月の東日本大震災後、東日本での原発再稼働は初めてで、事故を起こした東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)としても初。
武藤容治経済産業相は同日午前の閣議後記者会見で、「東日本の原子力発電所の再稼働は極めて重要だ」と述べた。
中央制御室では午後7時、運転員が「3、2、1」と声を出しながら、原子炉の運転状態を切り替えるスイッチを操作した。原子炉内で核分裂を抑える制御棒が1本ずつ引き抜かれ、30日未明にも核分裂反応が継続する「臨界」状態となる見込み。
長期間運転していなかったことを踏まえて、11月7日にも発電を再開させた後で、いったん運転を停止。各設備に異常がないかを点検した上で再び起動させ、12月ごろの営業運転開始を想定している。
同社の樋口康二郎社長は「再稼働は震災からの復興につながるとともに、電力の安定供給の観点からも大きな意義がある」とした上で、「地域の理解が何よりも重要だ。当社の取り組みを丁寧に伝えていく」とのコメントを出した。
〔写真説明〕東北電力女川原発2号機の中央制御室で、原子炉起動操作をする運転員(スクリーンの画面左)らを映す中継モニター=29日午後、宮城県女川町
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/09/16
-
-
ラストワンマイル問題をドローンで解決へBCPの開拓領域に挑む
2025年4月、全国の医療・福祉施設を中心に給食サービスを展開する富士産業株式会社(東京都港区)が、被災地における「ラストワンマイル問題」の解消に向けドローン活用の取り組みを始めた。「食事」は生命活動のインフラであり、非常時においてはより一層重要性が高まる。
2025/09/15
-
-
機能する災害対応の仕組みと態勢を人中心に探究
防災・BCP教育やコンサルティングを行うベンチャー企業のYTCらぼ。NTTグループで企業の災害対応リーダーの育成に携わってきた藤田幸憲氏が独立、起業しました。人と組織をゆるやかにつなげ、互いの情報や知見を共有しながら、いざというとき機能する災害対応態勢を探究する同社の理念、目指すゴールイメージを聞きました。
2025/09/14
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/09/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方