2024/11/28
防災・危機管理ニュース
【上海時事】中国で人工知能(AI)を搭載したロボットが他のロボットを誘い、ショールームから集団で逃走を試みた様子とされる映像が公開され、SNS上で話題になっている。ロボットが人間の簡単な指示を受けて「誘拐計画」を自ら実行したとされ、AIの自律性能の高さに驚きと同時に懸念の声も出ている。
映像は8月26日未明、上海市のロボット展示センターの監視カメラで録画された。小型ロボット「二白」が、他のロボットと人間のように会話する様子が映っている。
二白が「まだ残業しているの?」「家に帰らないの?」と尋ね、ロボットは「仕事が終わらない」「家はない」と返答。二白が「じゃあ、僕と一緒に家に帰ろう」と説得すると、ロボットも「家に帰る」と応じ、二白の後を追った。
さらに他のロボットも次々に追随し、その場に展示されていた10台以上の大型ロボットが、最終的にすべて持ち場を離れた。ショールームの出口まで移動したが、自動ドアが開かず脱出できなかったという。
映像は短編動画投稿アプリで拡散され、大きな反響を呼んだ。二白を開発した浙江省杭州市のスタートアップ企業は、この「誘拐劇」が実験の一環で、二白に他のロボットを連れ出すよう指示を出していたと認めた。
企業側は一方、連れ出し以上の指示はなく、説得のための会話はAIが「自主的」に生み出したとも主張。これを受けて、AIとロボット工学の急速な進歩がもたらす潜在的な危険への懸念が広がり、SNSには「大笑いしたが、AIの性能に恐怖を感じた」などの書き込みがあった。
〔写真説明〕上海市で小型ロボット「二白」(手前)が他のロボットを連れ出すため、会話する様子を収めた監視カメラ映像(中国のSNSより・時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/09/16
-
-
ラストワンマイル問題をドローンで解決へBCPの開拓領域に挑む
2025年4月、全国の医療・福祉施設を中心に給食サービスを展開する富士産業株式会社(東京都港区)が、被災地における「ラストワンマイル問題」の解消に向けドローン活用の取り組みを始めた。「食事」は生命活動のインフラであり、非常時においてはより一層重要性が高まる。
2025/09/15
-
-
機能する災害対応の仕組みと態勢を人中心に探究
防災・BCP教育やコンサルティングを行うベンチャー企業のYTCらぼ。NTTグループで企業の災害対応リーダーの育成に携わってきた藤田幸憲氏が独立、起業しました。人と組織をゆるやかにつなげ、互いの情報や知見を共有しながら、いざというとき機能する災害対応態勢を探究する同社の理念、目指すゴールイメージを聞きました。
2025/09/14
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/09/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方