2024/12/26
防災・危機管理ニュース
カスピ海東岸の中央アジア・カザフスタン西部に25日、旅客機が墜落して38人が死亡した事故で「ロシア軍による撃墜説」がくすぶっている。本来の目的地であるロシア南部チェチェン共和国に当時、ウクライナのドローンが飛来していたためで、防空ミサイルによる誤射の可能性を内外メディアが報じた。
事故機はアゼルバイジャンの航空会社が運航し、同国の首都バクーを出発。「濃霧」を理由に行き先をロシア南部ダゲスタン共和国に変更したが、チェチェンを含むカスピ海西岸一帯にはドローン攻撃が及んでおり、ロシア軍は不審な航空機を撃墜できる態勢にあった。
ロシアの複数のブロガーは「機体の残骸にミサイル被弾の痕跡がある」「パイロットは管制官に強い衝撃を受けたと報告していた」と指摘。アゼルバイジャンの航空会社が事故原因が解明されるまでの間、ロシア南部への運航を止めたことも、撃墜説が信じられる一因となっている。
航空会社によると、事故機は2013年に製造されたエンブラエル190型旅客機。今年10月に点検を済ませたばかりだったという。
〔写真説明〕墜落したアゼルバイジャン航空機の残骸=25日、カザフスタン西部アクタウ近郊(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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