2025/01/06
防災・危機管理ニュース
【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザでの停戦と人質解放を巡る間接交渉で、ガザのイスラム組織ハマスは5日、「イスラエル側の提示したリストに基づき、第1段階として34人の人質を解放することに同意した」と発表した。AFP通信などが報じた。停戦交渉はイスラエルとハマス双方の強硬姿勢で先行きを見通せない状況が続くが、ハマスとして一定の譲歩を示した格好だ。
ハマス幹部は、34人には女性や子供、高齢者が含まれると指摘。その上で、イスラエルが要求するそれぞれの人質の生死の確認には「1週間の平穏が必要」とし、ハマスに対する攻撃の停止を要求した。
ただ、ロイター通信によると、イスラエル首相府は依然としてハマスから解放予定の人質のリストを受け取っていないと表明した。
ガザ停戦を求めるトランプ次期米大統領の就任を今月20日に控える中、交渉は仲介国のカタールで3日に再開。妥結に向けた進展が得られるかが注目されている。イスラエルのカッツ国防相は4日、人質となっている女性兵士の親族に「人質解放への努力を続けている」と説明した。
ブリンケン米国務長官は6日、ガザ停戦を巡り「2週間以内にゴールラインを越えることを希望する」と述べた。
交渉の一方、ガザでのイスラエル軍の攻撃は続いている。軍は5日、過去2日間でテロに関連する標的100カ所以上を攻撃したと発表。ロイターは医療関係者の話として、先週末の空爆で105人が死亡したと報じた。米国務省はイスラエルに対し「民間人保護を徹底するため、国際法の順守のほか、多くのやるべきことがある」と注文を付けた。
〔写真説明〕5日、パレスチナ自治区ガザ北部で、破壊された建物の上に広がる煙(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
ゲリラ豪雨を30分前に捕捉 万博会場で実証実験
「ゲリラ豪雨」は不確実性の高い気象現象の代表格。これを正確に捕捉しようという試みが現在、大阪・関西万博の会場で行われています。情報通信研究機構(NICT)、理化学研究所、大阪大学、防災科学技術研究所、Preferred Networks、エムティーアイの6者連携による実証実験。予測システムの仕組みと開発の経緯、実証実験の概要を聞きました。
2025/08/20
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/08/19
-
-
-
-
「自分の安全は自分で」企業に寄り添いサポート
海外赴任者・出張者のインシデントに一企業が単独で対応するのは簡単ではありません。昨今、世界中のネットワークを使って一連の対応を援助するアシスタンスサービスのニーズが急上昇しています。ヨーロッパ・アシスタンス・ジャパンの森紀俊社長に、最近のニーズ変化と今後の展開を聞きました。
2025/08/16
-
-
白山のBCPが企業成長を導く
2024年1月1日に発生した能登半島地震で震度7を観測した石川県志賀町にある株式会社白山の石川工場は、深刻な被害を受けながらも、3カ月で完全復旧を実現した。迅速な対応を支えたのは、人を中心に据える「ヒト・セントリック経営」と、現場に委ねられた判断力、そして、地元建設会社との信頼関係の積み重ねだった。同社は現在、埼玉に新たな工場を建設するなどBCPと経営効率化のさらなる一体化に取り組みはじめている。
2025/08/11
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方