2026/01/12
防災・危機管理ニュース
クマの目撃が年明け以降も後を絶たない。クマは通常、今の時期は冬眠中だが東北を中心に出没が相次ぎ、車との衝突や事務所のガラス破損などの被害も出た。「餌不足で冬眠していない」との指摘もあり、警察などは注意を呼び掛けている。
環境省によると、昨年4~11月にツキノワグマが出没したケースは全国で4万7038件(速報値)あり、過去最多だった2023年度の約2倍となった。北海道に生息するヒグマを含む捕獲数も最多の1万2659頭(同)に上った。
クマは今の時期は冬眠しているとされる。ただ、各地の警察などの発表によると、元日以降少なくとも北海道や東北6県、新潟県で目撃情報が寄せられている。
北海道の厚岸町では1日午後2時ごろ、クマのものとみられる足跡が発見された。苫小牧市では4日、目撃情報が寄せられ、苫小牧署が警察官による警戒を実施した。
目撃は東北で特に多く、車との衝突例もある。福島県須賀川市では4日午後5時35分ごろ、50代の男性が運転する車が市道を横断する体長約1メートルのクマと衝突。男性にけがはなかったが、県警の担当者は「人身被害をなくすため情報発信の強化などに取り組んでいる。クマには引き続き注意してほしい」と話す。
クマが人に接近したケースもある。秋田県大仙市では4日午前8時ごろ、40代の男性が勤務先の会社敷地内で除雪作業中に物音がして振り返ると、体長約1メートルのクマが立ち去るのを目撃した。クマがいた場所を確認したところ、会社事務所の出入り口にある風雪防止用の風除室のガラスが1枚割れていた。
年明け以降も続くクマの出没は、餌となるドングリの凶作などが影響しているとみられる。北海道猟友会の堀江篤会長(78)は「餌不足で冬眠に至らないクマが多いのではないか」と分析。「餌をしっかり食べて冬眠に入らないと、本来より早く目覚めるなどの恐れがある」と指摘する。
クマとの遭遇を避ける方法として、堀江会長は行政が発表する目撃情報を基に、出没の恐れがある山などには近づかないことを挙げる。その上で「クマは警戒心が強い。もし山に行く際は大勢で入り、大声を出しながら進めば警戒心から逃げることが多い」と話している。
〔写真説明〕北海道厚岸町で発見されたクマのものとみられる足跡=1日(道警提供)
(ニュース提供元:時事通信社)

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