テントを選ぶ前に知っておきたい「性能」と「収納」

さて、テントは災害時に使えるとイメージしていただけたら、次は、おまちかね(待ってない!?)災害にも使えるテント、いくつか紹介しちゃいます!

が、その前にもうちょっとだけテントを選ぶ際に参考にしてほしいことをあげておきます。

1、生地に求められる性能=耐水性と通風性・耐風性

テントの耐水圧が高ければ雨に強くなります。

耐水圧が、例えば1000mmというのは、生地の上に1cm四方の柱を立て、柱の中に水を入れて1000mmまでの高さに入れた水の水圧に耐えられるというJIS規格の表示です。傘だと概ね250mmです。

だいたいの目安として、嵐 20000mm  大雨10000mm 中雨 2000mm 小雨300mm必要です。テントの場合、メーカーものだと1000mm以上はあります。

でも、耐水性能が高ければ高いほどいいわけではなく、逆に、通気性が悪くなり結露しやすくなります。メーカーもので値段がはるものは、この両立をめざしています。また、用途によって使い分けるのも一般的です。冬山用テントでは、耐水性を高くしますが、夏用キャンプテントは通風性が重視したほうが快適になります。災害用として使うためには、耐水圧、通気性のバランスが重要になります。

ただ、ここもテント選びポイントでもあるのですが、耐水圧が少なくても、テントの上にあるフライシートといわれるものの存在と、フライシートに撥水スプレーをこまめにかけてお手入れすることで、雨に漏れるという心配は少なくなります。耐水性だけがポイントではないという事も知っておいてください。また、床から浸水しないかどうか・・・というテクニックは購入時に聞いておくときっといろいろ教えてもらえると思います!

テントの屋根の上に張るものがフライシート。これによって雨と結露を防ぐ。©FUKUCHI HIROSHI
この写真、実はドラマがあります。福島大学ボランティアセンターのリーダーの学生さんが、東日本大震災時の支援のお礼にと、本震のあった午後には、熊本西原村に駆けつけてくれたそうです。彼らの宿泊のために張られたテントなのです。テントの中では、東日本大震災時の体験と原発災害の経験を語り、被災した家族を励ましてくれたそうです。


耐風性能は、通気性と反対の性能ではあるものの、通風窓をジッパーで閉じることや、なによりペグをしっかり打つことで対策がとれるので、両立が可能です。きちんとテンションをかけて張ったテントは美しいし、風にも強くなります♪

2、利用しやすさ=設営のしやすさ・重さ・コンンパクトな収納

登山でも使うのであれば、軽さが重要になりますが、居住性を重視すると重くなります。また、運び方が車かザックかによっても、選ぶものが変わります。ポップアップテントは、設営が楽ですが、収納は場所をとります。

と、生地の性能と利用のしやすさで、何を重視したいか悩んでもらったら、いよいよテント選びになります。

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