2016/07/21
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
テントを選ぶ前に知っておきたい「性能」と「収納」
さて、テントは災害時に使えるとイメージしていただけたら、次は、おまちかね(待ってない!?)災害にも使えるテント、いくつか紹介しちゃいます!
が、その前にもうちょっとだけテントを選ぶ際に参考にしてほしいことをあげておきます。
1、生地に求められる性能=耐水性と通風性・耐風性
テントの耐水圧が高ければ雨に強くなります。
耐水圧が、例えば1000mmというのは、生地の上に1cm四方の柱を立て、柱の中に水を入れて1000mmまでの高さに入れた水の水圧に耐えられるというJIS規格の表示です。傘だと概ね250mmです。
だいたいの目安として、嵐 20000mm 大雨10000mm 中雨 2000mm 小雨300mm必要です。テントの場合、メーカーものだと1000mm以上はあります。
でも、耐水性能が高ければ高いほどいいわけではなく、逆に、通気性が悪くなり結露しやすくなります。メーカーもので値段がはるものは、この両立をめざしています。また、用途によって使い分けるのも一般的です。冬山用テントでは、耐水性を高くしますが、夏用キャンプテントは通風性が重視したほうが快適になります。災害用として使うためには、耐水圧、通気性のバランスが重要になります。
ただ、ここもテント選びポイントでもあるのですが、耐水圧が少なくても、テントの上にあるフライシートといわれるものの存在と、フライシートに撥水スプレーをこまめにかけてお手入れすることで、雨に漏れるという心配は少なくなります。耐水性だけがポイントではないという事も知っておいてください。また、床から浸水しないかどうか・・・というテクニックは購入時に聞いておくときっといろいろ教えてもらえると思います!
耐風性能は、通気性と反対の性能ではあるものの、通風窓をジッパーで閉じることや、なによりペグをしっかり打つことで対策がとれるので、両立が可能です。きちんとテンションをかけて張ったテントは美しいし、風にも強くなります♪
2、利用しやすさ=設営のしやすさ・重さ・コンンパクトな収納
登山でも使うのであれば、軽さが重要になりますが、居住性を重視すると重くなります。また、運び方が車かザックかによっても、選ぶものが変わります。ポップアップテントは、設営が楽ですが、収納は場所をとります。
と、生地の性能と利用のしやすさで、何を重視したいか悩んでもらったら、いよいよテント選びになります。
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』の他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/10/28
-
-
-
-
-
月刊BCPリーダーズ2025年上半期事例集【永久保存版】
リスク対策.comは「月刊BCPリーダーズダイジェスト2025年上半期事例集」を発行しました。防災・BCP、リスクマネジメントに取り組む12社の事例を紹介しています。危機管理の実践イメージをつかむため、また昨今のリスク対策の動向をつかむための情報源としてお役立てください。
2025/10/24
-
-
「防災といえば応用地質」。リスクを可視化し災害に強い社会に貢献
地盤調査最大手の応用地質は、創業以来のミッションに位置付けてきた自然災害の軽減に向けてビジネス領域を拡大。保有するデータと専門知見にデジタル技術を組み合わせ、災害リスクを可視化して防災・BCPのあらゆる領域・フェーズをサポートします。天野洋文社長に今後の事業戦略を聞きました。
2025/10/20
-
-








※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方