災害が多発しています。そんな中で、要介護者認定人口は10年前の1.5倍に増加し「福祉避難所」の社会的使命は増していますが、食の備えはどうなっているのでしょうか。過去の反省が十分されないままに新たな災害が続発するため、貴重な教訓が急流に押しやられ水の泡という感じの今日このごろです。それでいいのでしょうか? いいはずがありません。

今回は熊本地震(2016年4月14日発生)での福祉施設の食の実態を振り返り「何が足りていて、何が足りなかったのか」を検証してみたいと思います。

熊本市内の福祉避難所といえば、市が建物を建て、管理していると考えがちですが全くそうではありません。市独自の福祉避難所は皆無で、民間の福祉施設を福祉避難所として市が契約し、災害時に要介護者を振り分けて送り込んでいるのです。このたび私は熊本市の福祉避難所174カ所(市内164カ所と市外10カ所)にお願いし、食に関する質問紙調査をさせていただきました。調査日は2017年7月20日~8月20日の1カ月間です。調査対象は、熊本市が災害時に備え福祉避難所として契約している熊本市内の中央区を含む5地区と熊本市外の10の計174の福祉施設長宛にアンケート用紙を郵送し、94施設から回答を得ました(郵送で回収、回収率54%)。災害時の食事の実態を「モノ、ヒト、情報、総合管理」の4側面から質問しています。多くは自由記述によるものです。今回は4つの側面のうち「モノ」に絞って現状をお知らせし、残りは次回に報告予定です。

熊本市が契約している福祉避難所の数と回収数