1000年前・鎌倉時代の関東大水害
隠遁者・鴨長明はなぜ東国の大洪水を知ったか

高崎 哲郎
1948年、栃木県生まれ、NHK政治記者などを経て帝京大学教授(マスコミ論、時事英語)となる。この間、自然災害(水害・土石流・津波など)のノンフィクションや人物評伝等を刊行、著作数は30冊にのぼる。うち3冊が英訳された。東工大、東北大などの非常勤講師を務め、明治期以降の優れた土木技師の人生哲学を講義し、各地で講演を行う。現在は著述に専念。
2019/10/21
安心、それが最大の敵だ
高崎 哲郎
1948年、栃木県生まれ、NHK政治記者などを経て帝京大学教授(マスコミ論、時事英語)となる。この間、自然災害(水害・土石流・津波など)のノンフィクションや人物評伝等を刊行、著作数は30冊にのぼる。うち3冊が英訳された。東工大、東北大などの非常勤講師を務め、明治期以降の優れた土木技師の人生哲学を講義し、各地で講演を行う。現在は著述に専念。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人と栖(すみか)と、又かくのごとし。…朝(あした)に死に、夕べに生るるならひ、ただ水の泡にぞ似たりけり…」
鴨長明(1155~1216)の「方丈記」の冒頭部分である。鎌倉初期の名だたる随筆集であり、人生の無常観を活写した文学作品として知らない人はいない。この著名な作品は、また傑出した「災害文学」とも言えるもので、同時代の都・京都を襲った地震・風水害・火災を活写してやまない。過去にも触れたが生き地獄とも言える描写も少なくないのである。
■災害列島日本、平成は大災害が多発
https://www.risktaisaku.com/articles/-/17975
今日の「土木建築」の意味で、鴨長明が「方丈記」中に「土木」の言葉を使っていることにも注目したい。「土木」との専門用語がすでに鎌倉時代には使われていたようである。
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