何よりも手信号は導入コストがゼロで消防活動が円滑になるため、消防現場でも受け入れられ安いと思います。

 
出典:WiseGeek/Firefighter simulators usually cover all types of structure fires.

あまり知られていないですが、テロなどの爆弾脅迫現場では特定周波数帯からの無線発信強度によって起爆させることも可能です。現場状況に応じて隊間・隊員同士の相互コミュニケーションである手信号の活用することは2次災害の予防にもなります。

国際緊急援助隊の海外活動時においても、被災国の現場が日本のように無線環境が整備された国ではないことがほとんどです。日本の周波数帯に設定された無線機を持参しても使うことができない可能性が高いため、手信号を訓練して習熟しておくとかなり有効に使えると思います。

いかがでしたか?

私は聴覚障害者協会などとタイアップして、「消防手信号」を作るべきではないかと思います。手話までになると大変ですが、1つのサインが1つの意味をなすのであればセンテンスの交換になりますので、緊急時の現場ではかなり需要があると思われます。

もしかすると、パラリンピックの時に日本の消防手信号が世界のスタンダードになるかもしれません。

世界の消防事情を調べていていつも思うことは、いつまでも海外(特にアメリカ)に追従せず、日本式のオリジナルの消防スタイルを構築して欲しいということです。日本国内でも北海道と沖縄では地域の特性が違うように、世界には国によって特性を活かしたさまざまなオリジナリティーがあります。

埼玉県のHPは大切なことをわかりやすく、また探しやすく発信していらっしゃると感心いたしました。

■覚えよう手信号 危機管理防災部 防災航空センター 
https://www.pref.saitama.lg.jp/b0402/tesingou.html

市民にもヘリコプターの活動と救出時の手順などを知ってもらい、いざというときは市民自らが航空隊員に協力し、助けられやすいような広報を行っています。

コミュニケーションって、相手の心に伝えるための大切な表現ですので、しっかりと考えておきたいですよね。

(了)