「とびだすおふろ POP-UP-BATH(ポップ・アップ・バス)」。右は折りたたんだところ。

PVC Design Aword実行委員会(主催:塩ビ工業・環境協会、日本プラスチック製品加工組合連合会ほか)は11月25日、PVC(塩ビ樹脂)を利用したデザインと製品のコンテストである「PVC Design Aword2016」の結果を発表。大賞には株式会社ナショナルマリンプラスチック(本社:東京都品川区)の「とびだすおふろ POP-UP-BATH(ポップ・アップ・バス)」が選出された。商品化は未定。

コンテストはPVCのなかでも柔軟性があり、加工性・印刷性・透明性などに優れる「軟質塩化ビニール」の特徴を生かし、独創性・実用性に優れたデザイン提案と製品を表彰するもので、今年で6回目。今回は全国から256点のデザイン提案が寄せられた。

開発者の1人であるデザイナーの梶本博司氏

大賞となった「とびだすおふろ POP-UP-BATH」は、本体重量がおよそ15Kg。折りたたむことで1人でも持ち運びができる簡易風呂だ。満水時には270Lの湯を貯めることができる。

開発者の1人であるデザイナーの梶本博司氏は「飛び出す絵本からヒントを得て開発した。PVCは水を通しにくいため、お風呂にも適している。折りたたむと保管場所を取らないので、災害時の避難所や介護の現場などで活用できるのでは」と話す。

審査員は同製品について「コンセプトに説得力があり、機能性と外観、細部の仕上がりにいたるまで製品の完成度がとても高い。家庭での介護用や保育園でのプールなど、さまざまな用途が考えられ、発展性もある」と評している。

コンテストでは、そのほかにも抗ウィルス効果があるとされるPVCフィルム(ロンプロテクトLP)を加工して制作した椅子やエプロンなどの「抗ウィルス製品群」ほか合計13商品が選ばれた。

■PVCデザインアワード2016
http://www.pvc-award.com/

(了)