足立区は動画で説明

さて、次は洪水ハザードマップです。これは東京都江戸川区の「ここにいてはダメです」が有名です。過去記事にも書きました。

避難の合言葉は「ここにいてはダメ」と「551」?
https://www.risktaisaku.com/articles/-/17742

今回は、同じ想定が出ている江東5区内の足立区のハザードマップの解説動画をご紹介します。

足立区の解説動画は足立区以外の方ても見てほしいです。というのも、洪水ハザードマップの図の見方のコツがわかりやすいのです。


足立区洪水ハザードマップ(通常版・字幕入、出典:YouTube)

どんなことが紹介されているかというと、

岡山県倉敷市真備町と比較して

川に囲まれた地形はよく似ていることが指摘されています。

そして荒川が氾濫した場合の北千住駅の水没がAR(拡張現実)で説明されているので、実際の地域がどうなるかイメージしやすいです。

ハザードマップの浸水区域だけをチェックする方が多いですが、

それだけでなく、クロスチェックは、家屋が倒壊する可能性のある地域であることが書かれています。この「家屋倒壊等氾濫想定区域図」は、2016年9月に国土交通省が公表した資料が反映されているハザードマップには記載されているのですが、まだまだ知られていないので、このように動画で説明してくれているとわかりやすくていいなと思っています。

それから、浸水継続時間についても説明されています。

また、台風19号後の荒川流域で講演した際、多くの人がチェックしていなかったとおっしゃっていた重要ポイントについても紹介されています。

講演の際、地域のみなさまにお聞きしたら、東京の雨はチェックしたけど、上流の埼玉の雨については確認しなかったという人がほとんどでした。ここは盲点になりやすいのかもしれません。

世田谷区の危機管理課の報告会でお聞きした事例(多摩川)でも、避難所に避難した後、台風が通過して雨が止んだので自宅に戻った方がいらっしゃったそうです。上流の雨によって水位は後からあがってくるので、雨が止み晴れていたとしても氾濫、増水、浸水の危険であることをイメージできていないということですよね。川は時間差で水位があがる、上流の雨に注意というのは、川遊びの基本の基本なので知っていてほしいです。

さて、荒川については、もうひとつお勧め動画があります。


フィクションドキュメンタリー「荒川氾濫」 H29 3 改訂版(出典:YouTube)

この動画の想定は荒川上流に3日間降水量500ミリを超える雨が降ったケースですが、台風19号では、総雨量が三峰山頂雨量観測所で595ミリ、名栗雨量観測所で562ミリでしたので、このドキュメンタリーの通りになっていておかしくない雨量でした。

動画ではどこが治水上不安がある場所なのか説明されています。

具体的な場所で書かれていてリアルです。


動画のコメント欄にはこれを見たから避難したというものもありました♪ 早期避難をうながすことができる訴求力、すごいです。