水害対策について説明する小池知事

無電柱化や水害対策

東京都は27日、「『未来の東京』戦略ビジョン」と題した長期ビジョンを発表した。2040年代の東京の姿として20のビジョンを示し、2030年に向けて取り組む20の戦略、そして約120の推進プロジェクトをまとめた。2020年に小池百合子知事は一期目の任期満了を迎え、同年7月5日に知事選が予定されている。同ビジョンとこれまでの小池都政における防災政策を検証する。

2040年代のビジョンについては、合計特殊出生率2.07という野心的な目標を掲げているが、防災については「電柱が姿を消す」「犠牲者を伝えるニュースが流れない」「世界一安全安心な都市が実現」といった内容を掲げた。

水害対策として調節池の整備を推進。新たに約150万立方メートルの事業化を図る。2018年の風水害を受けて行った防災事業の緊急総点検で事業化の前倒しを決めた、目黒川や神田川など8河川が主な対象となる。既に12河川28カ所の約256万立方メートルを整備し、5河川7カ所の約110万立方メートルも工事着手済みで、計約510万立方メートルとなる。2020年度をめどにハード・ソフト両面からの豪雨対策の5カ年のアクションプランも策定する。国や近隣自治体とも連携を深めていく。

無電柱化については区市町村道や民間の不動産開発に合わせた取り組みを行い、面的な推進を図る。区市町村への財政・技術的な支援の拡充や、区市町村道の電柱新設の禁止への働きかけを示した。新たな10年規模の長期戦略を今後策定し、これに合わせた加速化のための戦略も作ることを打ち出した。

都では2020年度早期に同ビジョンの第1弾実行方針をまとめ、改革の具体策をとりまとめるとしている。小池知事は27日の記者会見で、行政にありがちな前例主義ではなく、「2050年にこうあるべきというビジョンから逆算して何をすべきかという、バックキャストの視点からまとめた」と説明。無電柱化については台風などにより「今年は大きく(世間の)意識が変わった年だと思う。コスト削減がやはり大事」と説明。都では「無電柱化チャレンジ支援制度」と題し、低コストの無電柱化に挑む区市町村には、都と国が全額負担する形で該当区間の無電柱化工事を行えるようにしており、「モデルケースを作っている。やる気がある地域を後押ししたい」と述べた。また台風被害が大きかった島しょ部の無電柱化を急ぐ方針も示した。

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